「エヴェレスト 神々の山嶺」 岡田准一、阿部寛の雪山での“熱演”に圧倒される
夢枕獏さんの小説「神々の山嶺」を、「愛を乞うひと」(1998年)や「しゃべれども しゃべれども」(2007年)などで知られる平山秀幸監督が映画化した「エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)」が3月12日に公開される。エベレスト登頂に同行していた最中に滑落事故で仲間を失った山岳カメラマンが、天才クライマーといわれる男と、兄を雪山で失った女性と出会い、エベレスト登頂に挑む姿を描いている。エベレスト史上最大の謎を追う野心的な山岳カメラマン・深町誠を人気グループ「V6」の岡田准一さん、山岳史上初の挑戦にとりつかれた孤高の天才クライマー・羽生丈二を阿部寛さん、羽生との登山中に兄を亡くした女性・岸涼子を女優の尾野真千子さんの3人が初共演している。
原作は第11回柴田錬三郎賞を受賞した夢枕獏さんの小説「神々の山嶺」。ヒマラヤ山脈を望むネパールの首都カトマンズで、深町(岡田さん)は1台の古いカメラを見つける。そのカメラは、英国の登山家ジョージ・マロリーが、1942年にエベレスト初登頂に成功したのかという登山史上最大の謎を解くカギが隠されている可能性を秘めたものだった。深町がそのカメラの過去を追ううち、天才クライマーと呼ばれながらも、他人を顧みない無謀なやり方のために孤立した伝説のアルピニスト・羽生(阿部さん)と出会う。深町は羽生の過去を調べるうちにに、羽生という男の生きざまに取り込まれていく……というストーリー。
撮影は、キャストとスタッフがエべレストに約10日間かけて高度順応しながら登り、標高5200メートル地点で行われた。それだけでも日本映画史上、画期的な撮影だったが、さらにリアリティーを追求するために、阿部さんが雪山でのロケ中に霧吹きで自分を凍らせて役づくりしたとか、岡田さんが背負ったバックパックの中に30キロほどの石を入れて撮影に臨んだなど想像を絶する過酷エピソードには事欠かない。
それだけに、見ているこちら側も暖かい室内で見ているはずなのに背筋に寒さを感じ、登場人物が険しい崖を登る際には思わず拳を握りしめており、映画を見ている最中は、体のどこかにいつも力が入っていて、終わった瞬間にどっと疲れを感じたというのが正直な感想だ。映画はエンターテインメントであるだけに、もう少しほっと楽しめる、はし休め的な楽しいシーンや謎解きのサスペンス要素ももう少し欲しいところだが、それもぜいたくな悩みといえるだろう。後半はほぼ全編にわたって迫力のあるシーンが続き、スクリーンから圧力を感じるほどだった。観賞の際には体調を整えてから臨むことをお勧めする。12日からTOHOシネマズスカラ座(東京都千代田区)ほかで公開。(細田尚子/MANTAN)
「アーロと少年」 動くごとに輝き増すキャラクターとリアルな自然描写に魅了される
ディズニー/ピクサーの最新アニメーション映画「アーロと少年」(ピーター・ソーン監督)が3月12日から公開される。恐竜の子供アーロと人間の子供スポットが、冒険を続ける中で友情を育んでいくファンタジー作だ。正直なところ、映画を見るまではアーロもスポットもチャーミングとは思えず、よって、作品そのものにもそそられなかった。ところが……。
畑を耕しながら暮らす恐竜アパトサウルスの一家。末っ子のアーロは、3兄姉の中で最も体が小さく臆病者で、何をしても失敗ばかり。そんな彼を温かく見守っていたパパが、ある日、嵐に巻き込まれ死んでしまう。悲しみにくれるアーロの前に、パパを失う一因を作った人間の少年が現れる。少年を追いかけたアーロだったが、川に落ち、見知らぬ土地に流されてしまう。家への道が分からず途方に暮れるアーロ。そんな彼の前に、あの少年が再び現れ……というストーリー。
映画が始まるや、流れる川の水や風にそよぐ木など、実写と見まごうばかりの映像に目を奪われた。しかし、次に現れた恐竜はつるんとしていて、もろにアニメチックだ。しかもやっていることは、土を耕し、農作物を植え、それを収穫するという人間並みの営み。ありえない。ありえないが、そもそもこれは、今から6500万年前、隕石(いんせき)が地球にぶつからなかったとしたら……という仮定のもとに話が展開していく。そのあり得ない話を支える、徹底的なまでのリアルな自然描写。そこに息づくキャラクターはデフォルメされているが、その仕草には真実味がある。恐竜のしっぽや、スポットの毛髪の動きにすら感情を通わせるピクサーの演出力には、感嘆せずにいられない。この、リアリティーとデフォルメの対比の妙と、人間の子供が野生児のように描かれ、恐竜が文化を持ち言葉をしゃべる(!)という逆転の構図がまた新鮮で、当初、さほどチャーミングに見えなかったアーロとスポットは、動くごとに輝きを増し、2人が友情を育み、数々の試練を切り抜けていく姿には、心底感動させられた。斬新な物語とアニメーションだからこそできた表現。ピクサーの目の付けどころは、やっぱり別格だ。
同時上映は、インド系移民の父との幼い頃の体験を基に作り上げたというサンジェイ・パテル監督による短編アニメーション「ボクのスーパーチーム」。こちらも本編に劣らずすてきな作品だ。なお、「アーロと少年」は日本語吹き替え版のみの上映で、アーロの声を石川樹さん、ママの声を安田成美さんが演じるほか、松重豊さん、八嶋智人さん、片桐はいりさんが、アーロとスポットが旅の途中で出会うTレックス一家の声を担当している。12日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)
「家族はつらいよ」 寅さんから20年 「東京家族」の俳優8人による本格喜劇
山田洋次監督が、名作「男はつらいよ」シリーズから約20年ぶりに取り組んだ本格喜劇「家族はつらいよ」が3月12日から公開される。自身の作品へのオマージュをタイトルに込めつつ、2013年に公開した自身の監督作「東京家族」を下敷きにした今作は、「東京家族」で“家族”を演じた8人を再び起用。前作とはガラリと趣の違う、笑いにあふれた人情ドラマに仕上げている。
東京郊外で暮らす平田一家。隠居生活を送る主の周造(橋爪功さん)とその妻・富子(吉行和子さん)、長男夫婦(西村雅彦さん、夏川結衣さん)とその2人の息子(中村鷹之資さん、丸山歩夢さん)、さらに、ピアノの調律師で独身の次男(妻夫木聡さん)の3世代が同居している。その日、周造は、仲間とゴルフを楽しんだあと、行きつけの居酒屋で酒を飲み帰宅。今日が富子の誕生日だったことをすっかり忘れていた周造は、酔った勢いで富子に欲しいものをたずねる。すると富子はうれしそうにあるものを差し出す。それはなんと、離婚届だった……というストーリー。
結婚してからの数十年、身勝手な夫の暴言に耐えてきた妻が、反旗を翻し離婚を要求。それに戸惑う夫と、母に離婚を思いとどまらせようとする子供たち。そこに、次男とその恋人(蒼井優さん)の結婚話や長女夫婦(林家正蔵さん、中嶋朋子さん)の大げんか騒動などが加わり、物語はにぎにぎしく展開していく。橋爪さんが、暴力こそ振るわないが妻を無能呼ばわりするDV(ドメスティック・バイオレンス)夫に扮(ふん)するのをはじめ、「東京家族」に出演した8人が、前作の役柄とはまったくの“別人”を演じており、演出の違いでこうも作品の趣が変わるのかと驚かされる。
その一方で、富子が口にする離婚の理由や、不謹慎ながらくすりと笑ってしまう病院でのやりとり。さらに、長男の嫁がうなぎ屋の出前相手に言うせりふなど、「あるある」「分かるわ~」と共感を誘うエピソードがちりばめられ、“やっぱり山田監督の喜劇は素晴らしい”と実感させられる。
確かに、家族とはやっかいな集合体だ。時にはいない方がいいなどと思うことはあるが、いなければいないで不安になる。きつい言葉をはいてしまうのも、気心が知れた関係だからこそ。平田家の一連の騒動を目にしながら、改めて、家族のありがたみをしみじみとかみしめた。ほかに、小林稔侍さん、風吹ジュンさん、笹野高史さん、笑福亭鶴瓶さんらが出演。12日から丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)
「プリパラ み~んなのあこがれ♪レッツゴー☆プリパリ」 新曲など盛りだくさん
人気テレビアニメ「プリパラ」の劇場版「プリパラ み~んなのあこがれ♪レッツゴー☆プリパリ」が3月12日、公開される。劇場版は3作目だが、初のオリジナルストーリーで、主人公・真中らぁらたちが、“キラキラ”がなくなったアイドルの聖地・プリパリを救うために奮闘する姿が描かれる。人気のライブシーンは新曲が披露されるほか、「機動戦士ガンダム」や「タイムボカン」シリーズなどのデザインで知られる大河原邦男さんが手がけたメカも登場するなど盛りだくさんの内容だ。
「プリパラ」はアニメやアーケードゲームなどが展開されており、テレビアニメは2014年7月から放送中。アニメでは、らぁらが“神アイドル”を目指して奮闘する姿が描かれている。劇場版「み~んなのあこがれ♪レッツゴー☆プリパリ」は、アイドルの聖地・プリパリにいるファルルからの「キラキラがなくなり、プリパラがなくなっちゃう!」というメッセージを受けて、らぁらたちがプリパリを目指す……というストーリー。
らぁらたちは、大河原さんがデザインしたメカに乗り込み、大阪風の“オオサカ・プ”やエジプト風の“ペジプト”など各地でライブをしながら、プリパリを目指すことになる。大河原さんがデザインしたのは、クマの顔があしらわれた3人乗りバイクやそふぃの顔がモチーフになったメカなど「タイムボカン」風。「プリパラ」を制作しているのは「タイムボカン」シリーズと同じタツノコプロで、同シリーズのパロディーシーンもあり、ファンはにやりとさせられるはず。
「プリパラ」の世界を案内するキャラクターのめが姉ぇとめが兄ぃは、ペジプトなど都市によって、話し方や服装が変わり、こまかいギャグに笑ってしまった。3DCGのキャラクターが大画面で歌って踊るライブシーンも健在で、「ドリームパレード」などの人気曲に加えて、新曲も登場し、盛りだくさんの内容となっている。
ゲスト声優として元AKB48の川栄李奈さんやデヴィ夫人が出演しているのも話題だが、声優初挑戦のデヴィ夫人の熱演には驚かされた。個性的なキャラクターだけらけの「プリパラ」の中でも特に個性的なパプリカ学園の大神田グロリア校長の姉のプロリアという難しい役どころだが、“自然体”で演じている。12日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(小西鉄兵/MANTAN)
「デジモンアドベンチャーtri.第2章『決意』」 悩める丈とミミ レオモンの活躍も
アニメ「デジモンアドベンチャー」シリーズの最新作「デジモンアドベンチャー tri.」の第2章「決意」が3月12日に公開される。1999~2000年に放送されたシリーズ第1作「デジモンアドベンチャー」の続編で、当時は小学生だったキャラクターが高校生になって登場。第2章は、太刀川ミミと城戸丈を中心とした物語が展開される。
同シリーズはバンダイの携帯液晶ゲーム機から生まれたアニメで、初代「デジモンアドベンチャー」は、小学生の八神太一らがデジタルワールドという世界に飛ばされ、奇妙な生物デジタルモンスターと冒険する姿が描かれた。「tri.」は初代の放送開始から15周年を記念して製作された続編で、全6章の新作として劇場上映される。00~01年に放送された「デジモンアドベンチャー02」の最後の戦いから3年後が舞台となり、太一たちが高校生となって登場する。
高校生となった丈は、進学校に通い、大学受験を控えているが、なかなか成績が上がらない。ミミは両親の仕事の都合で米国で暮らしていたが帰国し、日本の学校になじめないでいた。高校生になった“選ばれし子供たち”はそれぞれ悩みを抱えながら生活しており、大人でも子供でもない高校生の心の動きが丁寧に描かれている。
パルモンやゴマモンの進化する姿や激しいバトルも見どころになっているほか、人気キャラクターのレオモンの活躍もファンにはうれしいところ。アニメは全6章で、まだまだ続く。太一と石田ヤマトの微妙な関係も気になり、続きが楽しみだ。12日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほかで公開。(小西鉄兵/MANTAN)
「劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン」 歴代ウルトラマンと共闘
特撮ドラマ「ウルトラマンX」を映画化した「劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン」(田口清隆監督)が3月12日に公開される。「ウルトラマンX」は2015年に放送された特撮「ウルトラマン」シリーズの最新作で、ウルトラマンXは41代目のウルトラマン。劇場版ではウルトラマンXのほか、ウルトラマン、ウルトラマンティガ、ウルトラマンネクサス、ウルトラマンマックス、ウルトラマンゼロらウルトラ戦士が集結し、地球壊滅をもくろみ、地獄へ変えようとする強敵怪獣軍団とバトルを繰り広げる。
太古の昔に地獄が封じられたと伝えられる芭羅慈(バラジ)遺跡の封印が、その謎に挑んだ強欲な男・黒崎(マイケル富岡さん)により破られ、この世を地獄へと変える閻魔(えんま)獣ザイゴーグが復活。その力の影響でウルトラマンXの光が消えてしまう。大空大地(高橋健介さん)ら特殊防衛チーム「Xio」の隊員たちは、考古学者・玉城ツカサ(吉本多香美さん)と協力し、ザイゴーグ封印のカギとなる神秘の力を追う……というストーリー。
映画は、昨年放送されていたテレビシリーズを引き継いだ形で展開されるが、本編冒頭で総集編的に流れを振り返っており、ウルトラマンに懐かしさを感じて見に来たという人でも安心して楽しめる。もちろん、テレビ版から見ている人にとっては、“その後”の物語として、感慨深いものを感じさせる。X以外のウルトラマンも登場するが、特に初代であるウルトラマンと、平成の初代ウルトラマンティガの共演には胸が熱くなり、Xもそろっての雄姿は見応え十分。ウルトラマンと怪獣が入り乱れての戦いは圧巻で、ドラマもバトルも熱量を感じさせる濃い作品に仕上がっている。12日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
「インサイダーズ/内部者たち」 ビョンホン出演 策士と検事とチンピラ…男同士のだまし合い
「アジョシ」(2010年)や「友へ チング」(01年)の記録を塗り替えて韓国で大ヒットとなった「インサイダーズ 内部者たち」(ウ・ミンホ監督)が、3月11日から公開される。腐敗した権力社会を背景に、陰で操る策士と検事とチンピラの思惑がぶつかり合うサスペンスアクション。イ・ビョンホンさん、チョ・スンウさん、ペク・ユンシクさんといった実力派が顔をそろえた。
アン・サング(ビョンホンさん)は、悪事を代行するチンピラだ。国民を扇動する策士である祖国日報の主幹イ・ガンヒ(ペク・ユンシクさん)の下で働いている。ミレ自動車のオ会長(キム・ホンパさん)が大統領候補に裏金を送っていた証拠のファイル回収を命じられたサングは、それを使ってさらなる成功をつかもうとひそかにコピーを取る。一方で、検事のウ・ジャンフン(チョ・スンウさん)も、自分の出世のためにファイルを追っていた。2年後、ジャンフンは捜査を続けていくうちに、サングの存在に行きつく……という展開。
二転三転するストーリーのものは数多いが、これは本当にラストまで予測不可能だった。男同士のだまし合いが、実に爽快に展開される。荒っぽいアクションも相まって、リズムよくスリリングに描かれる。新聞社の主幹が、企業と政治家を牛耳っている。「世の中は自分の思い通りになる」と本気で思っている輩(やから)が派手に遊ぶ描写は、とことん下品で刺激的でありながら、人間のバカさ加減がよく表現されている。この高笑いがいつまで続くのか。彼らは勝ち続けるのか。それは、彼らを追う一人の検事と、落ちぶれたゴロツキの手にゆだねられる。検事はコネ社会の地検で、己の実力を信じているのに出世できず、歯がゆい思いをしている。ゴロツキ男は、かつてのボスだった新聞社の主幹に復讐(ふくしゅう)を企てている。
ビョンホンさんをはじめ、「マラソン」(05年)のスンウさん、「観相師-かんそうし-」(13年)のユンシクさんの実力派俳優3人による芝居合戦が楽しい。ビョンホンさん演じるチンピラは食事の仕方まで安っぽく、でも憎めないキャラクターだ。スンウさん演じる検事は野心いっぱい。ユンシクさんは不気味な存在感で悪人を演じ切る。上へ下へと変わる人間関係に目が離せない。原作は、映画化作品「黒く濁る村」(10年)も手掛けたユン・テホさんの同名のウェブマンガ。TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほかで11日から公開。(キョーコ/フリーライター)
「しまじろうとえほんのくに」 しまじろうたちが絵本の国で大冒険
ベネッセの人気キャラクター「しまじろう」が活躍する劇場版アニメの最新作「しまじろうと えほんのくに」(平林勇総合監督)が3月11日に公開される。劇場版シリーズ第4弾となる今作は、しまじろうたちが絵本の国を助けるために冒険を繰り広げる。ゲスト声優として、「ふしぎなもり」の住人の双子の姉妹をアイドルグループ「AKB48」の木崎ゆりあさんと「SKE48」の木本花音さんが担当するほか、元SKE48で声優の秦佐和子さんと中西優香さんも参加している。
ある日、しまじろう(声・南央美さん)たちは海辺で一冊の不思議な絵本を見つける。絵本はしまじろうが幼い頃に大切にしていたもので、どこからともなく愛らしい声が聴こえ、しまじろうたちは絵本の中へ吸い込まれてしまう。そこで可愛らしい「プニたん」と出会い、一緒に絵本の国を助ける冒険へ出発するが……というストーリー。
絵本の中を舞台に冒険が展開していく今作は、アニメと実写が融合したユニークな構成で楽しませてくれる。壮大な風景が随所に見られ、まるでしまじろうたちと一緒に冒険しているかのような感覚が味わえる。しまじろうの劇場版シリーズといえば、映像を見るだけなく歌やダンス、応援したりと、映画館に初めて行く小さな子供たちでも安心して楽しめるのも魅力だ。今回もメガホンを使って声を出したり、体を動かして参加できる要素が充実しているため、親子そろって楽しむにはうってつけだ。親子愛や友情が詰まったストーリーには、子供ならずとも温か気持ちに包まれる。11日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)