安田顕  オネエ役の苦労語る 「ムダ毛処理が大変」 完成披露試写会

安田顕「ムダ毛処理が大変」オネエ役の苦労語る 「小川町セレナーデ」完成披露試写会(1)

 俳優の安田顕さんが9月26日、東京都内で行われた10月4日公開の映画「小川町セレナーデ」(原桂之介監督)の完成披露試写会に出席。同映画で初めて“オネエ”の役を演じたという安田さんは、「ムダ毛の処理が大変だった」と撮影の苦労を振り返り、「あれを毎日、もしくは2日に一遍、繰り返しやるのは大変なこと。けどクランクアップの翌日、また同じことをやっていて、終わったころに習慣づいたなって」と明かしていた。

 舞台あいさつには、主演を務めた須藤理彩さんと藤本泉さんも登場。安田さんの演技について、須藤さんは「朝現場に入ってくるときは安田さんなんですけど、メークが済むとエンジェル(安田さんの役名)。可愛かった」と話し、藤本さんは「日を追うごとに指先や手つきが本当に女性になっていった」と絶賛。安田さんも「こういう役のオファーが増えたら面白い。需要あるかしら」とノリノリで答えていた。

 映画は、母が経営するスナックを救うため、娘の小夜子が奮闘するという物語。須藤さんは、スナック小夜子を経営するシングルマザーの真奈美を、安田さんは小夜子の父でダンサーのエンジェルを、藤本さんは本当の父親を知らずに育つ娘・小夜子を演じる。

須藤理彩、藤本泉の“天然”ぶりを暴露 「小川町セレナーデ」完成披露試写会(2)
安田顕、初のオネエ役に「需要あるかしら?」「小川町セレナーデ」完成披露試写会(3)

「小川町セレナーデ」 安田顕のオネエぶりとスナックの魅力が詰まった心温まる物語

映画「小川町セレナーデ」予告編

 女優の須藤理彩さんが主演を務め、俳優の安田顕さんが初めて“オネエ”の役を演じることで話題の「小川町セレナーデ」(原桂之介監督)が10月4日に公開される。映画は、とある町のスナックを舞台に、母が経営するスナックが借金のため閉店間際と知った娘が、店を立て直すべく奮闘する姿を描く。須藤さん演じるスナックのママをはじめ、常連客ら個性的だがどこかにいそうな登場人物たちが、笑えてほんわかとする心温まるストーリーを展開していく。

 とある町にたたずむ「スナック小夜子」は、どこか懐かしい雰囲気を持ち、毎夜、常連客が訪れる。スナックのママ・真奈美(須藤さん)はシングルマザーとして娘の小夜子(藤本泉さん)を育てていた。高校卒業後に東京で一人暮らしをしていたが実家へと戻ってきた小夜子は、店が借金だらけで閉店間近なことを知り、隣町で大人気のオカマバー「シャープ」をまねて“偽オカマバー”として再起を決意。真奈美に猛反対された小夜子は、母の昔の友人で、オネエのエンジェル(安田さん)に助けを求め……という展開。

 オネエに扮(ふん)しているけれど本当は女性、オネエなのに父親と個性的すぎるほど濃いキャラクターがこれでもかと出てくる。好き嫌いは分かれそうな設定だが、いざ見てみると、おかしくて楽しい中にハートウォーミングな物語が織り込まれ胸がジーンとさせられる。“偽オカマバー”という意表を突く発想を軸に物語は進み、場末のスナックの持つ独特の魅力や母親のたくましさ、男と女に加えてオネエの持つパワーなどをメランコリックに描きつつ、それぞれのよさを引き出している。人はいろいろなものを背負って生きていることを改めて考えさせられ、家族の大切にも気付かせてくれる。もちろん、新境地を開いた安田さんのオネエぶりは絶妙で、映画内での源氏名の“エンジェル”がピタリとはまっている。角川シネマ新宿(東京都新宿区)ほか全国で順次公開。(遠藤政樹/フリーライター)

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