「3月のライオン 前編」 神木隆之介が桐山零を熱演 大人気将棋マンガを実写化

「3月のライオン」 将棋マンガの実写版予告編公開 零と宗谷の対局シーン登場

 羽海野(うみの)チカさんの人気将棋マンガが原作で俳優の神木隆之介さん主演の「3月のライオン」(大友啓史監督)の2部作の前編が3月18日、公開される。前編は原作にほぼ忠実に、主人公・零と川本3姉妹との出会いや零が引き取られた幸田家の面々との関係性などがテンポよく描かれている。一見物静かだが奥底に暴れる獣を飼っているような零を表現した神木さんをはじめ、原作愛が伝わってくるようなキャストの演技に注目したい。

 映画は、ある日同じ下町に住む川本家の3姉妹と出会った零が、数々の対局と温かな人々との交流を通じて、棋士として、人として、ある覚悟を決めていく姿が描かれる。神木さんが主人公・桐山零を演じているほか、幸田家の長女・香子を有村架純さん、川本3姉妹の長女・あかりを倉科カナさん、次女・ひなたを清原果耶さん、三女・モモを新津ちせちゃん、零のライバルの二海堂晴信を染谷将太さん、A級棋士・島田開を佐々木蔵之介さん、同じくA級棋士の後藤正宗を伊藤英明さん、天才棋士・宗谷冬司を加瀬亮さんが演じるほか、豊川悦司さん、高橋一生さん、中村倫也さん、奥野瑛太さんらも出演。後編では3姉妹の父役で伊勢谷友介さんも出演する。

 神木さんがビジュアル面はもちろん、一見ひ弱そうだが芯が強く、実は心の中に獣を飼っている零をメリハリのある演技で見事に表現している。駒を持つ所作は「箸(はし)を持ってご飯を食べるぐらい自然になるまで」プロ棋士に指導を受けながら特訓したといい、自然で緊張感のある対局シーンを作り出す一助となっている。有村さんの本人のこれまでのイメージとはかけ離れた“悪女”役は新鮮だったが、クールだがときに荒々しく感情をむき出しにするキャラクターの人間臭さが伝わってきて違和感なく見ることができた。

 前編は、零が子供のころ住んでいた幸田家の面々、川本3姉妹、ライバルであり仲間でもあるプロ棋士たち、とさまざまな登場人物たちとの関係性が徐々に深まっていき、続く後編への期待が高まっていく。個人的には、まるでマンガからそのまま抜け出してきたような佐々木さんの島田開役にうならされた。前編は18日からTOHOシネマズ六本木ヒルズなどで公開。(河鰭悠太郎/MANTAN)

「ひるね姫」 神山監督のオリジナルアニメ 家族の愛、ルーツ、SF的展開と盛りだくさん

高畑充希、アニメ「ひるね姫」主題歌を担当 名曲「デイ・ドリーム・ビリーバー」をカバー 映画「ひるね姫」予告編

 アニメ「東のエデン」「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(S.A.C.)」などで知られる神山健治監督の新作劇場版アニメ「ひるね姫~知らないワタシの物語~」が3月18日、公開される。神山監督が初めて挑むオリジナルストーリーの長編アニメで、モチーフは“夢”。夢と現実が交錯しながら、家族の愛、自分のルーツなどさまざまなテーマが描かれる。ロボットが登場するなどSF的な要素もあり、盛りだくさんの内容となっている。

 アニメの舞台となるのは、東京五輪が迫る2020年の夏の岡山県倉敷市。父親と2人暮らしをしている森川ココネは、居眠りばかりしてしまう女子高生で、機械の世界・ハートランド王国を舞台とした不思議な夢を見るようになっていた。東京五輪の3日前に突然、父・モモタローが逮捕され、東京に連行されてしまい、ココネは次々と浮かび上がる謎を解決するために、幼なじみの大学生・佐渡モリオを連れて東京に向かうことになる。

 ココネとモリオがさまざまな困難を乗り越えながら、東京を目指すところはロードムービー的であり、夢の世界では巨大ロボットのアクションシーンもあるなどSF的な要素もある。このように説明すると、スケール感の大きいアニメのようにも感じるかもしれないが、テーマは家族、自分のルーツなどで、ココネは世界を救うわけでもなく、身近な世界で起こる出来事が描かれている。

 現実と夢の世界が交錯したり、盛りだくさんの内容ではあるが、ゴチャゴチャしているわけでもなく、スピード感もある。神山監督は「自分の娘に見せたい映画」として同作を作ったということもあって、家族をテーマとしたファミリーで楽しめる作品にもなっている。神山監督の作品なので、いろいろと考察したくもなる人もいるかもしれないが……。

 女優の高畑充希さんがココネ、俳優の満島真之介さんがココネの幼なじみのモリオの声優を務めるほか、江口洋介さん、古田新太さん、高橋英樹さんら豪華な声優陣が出演している。高畑さんが話す岡山弁が可愛らしく、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で高畑さんが演じたヒロイン・小橋常子の口癖「どうしたもんじゃろのう」のようにクセになりそう。18日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで公開。(小西鉄兵/MANTAN)

「SING/シング」 MISIA、長澤まさみが熱唱! 歌コン出場の動物たちの奮闘描くアニメ

ウッチャン、長澤まさみら豪華メンバーが声優に 映画「SING/シング」予告編

 歌のコンテスト開催に向け奮闘する動物たちを描いた劇場版アニメ「SING/シング」(ガース・ジェニングス監督)が3月17日に公開される。擬人化されたキャラクターたちが織りなす物語の面白さもさることながら、スカーレット・ヨハンソンさんらが声を担当したオリジナル版、内村光良さんやMISIAさん、長澤まさみさんらが吹き替えた日本語版ともども、その歌声に魅了される。

 「ミニオンズ」「ペット」などで知られるイルミネーション・スタジオが製作。倒産の危機にある劇場の立て直しを図り、支配人のコアラ、バスター・ムーン(声:マシュー・マコノヒーさん/内村さん)は歌のコンテストを開催することに。多数の応募者の中からギャング団のボスを父に持つゴリラのジョニー(タロン・エガートンさん/スキマスイッチの大橋卓弥さん)や、パンクロックを愛するヤマアラシのアッシュ(ヨハンソンさん/長澤さん)ら6人が選ばれるが、彼らはそれぞれに事情を抱えていた。果たしてコンテストは無事開催されるのだろうか……というストーリー。日本語吹き替え版ではほかに、トレンディエンジェルの斎藤司さんや声優の山寺宏一さん、坂本真綾さん、宮野真守さん、女優の大地真央さんらが声を担当している。

 見どころはやはり、クライマックスでの6人の熱唱だ。オリジナル版の声優たちの歌唱力の高さには恐れ入ったが、日本語吹き替え版の、MISIAさん、長澤さん、大橋さん、山寺さんの歌に聴きほれた。とりわけ、斎藤さんと坂本さんのデュエットに感服。ほかにも、バスターと彼の親友エディ(声:ジョン・C・ライリーさん/宮野さん)が洗車をする場面では、2人(?)の愛らしい動きに失笑させられつつ、バスターの父親の苦労に思いをはせ、涙腺が緩むなど、笑いと感動が絶妙なバランスで配分されている。普段はオリジナル版を好む人も、今回は吹き替え版で楽しんでみてはいかがだろうか。17日からTOHOシネマズ スカラ座(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)

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