「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」山崎賢人主演 スタンドバトルが激アツ!
マンガ家・荒木飛呂彦さんの人気マンガシリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」を実写化した映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」(三池崇史監督)が8月4日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほかで公開。「ジョジョの奇妙な冒険」は、1986年にマンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載が始まった人気マンガで、今作は第4部「ダイヤモンドは砕けない」を実写映画化。日本・杜王町を舞台に、ジョセフ・ジョースターの隠し子・東方仗助(山崎賢人さん)が、親友の広瀬康一(神木隆之介さん)やおいの空条承太郎(伊勢谷友介さん)らと、奇妙な事件の裏に潜むスタンド使い(特殊能力者)たちとの戦いを描く。
豊かな自然に囲まれた町・杜王町では、変死事件など奇妙な事件が続発していた。街に暮らす高校生・東方仗助は、髪形はリーゼントだが温厚な性格で、「スタンド」という特殊能力を持っている。ある日、コンビニ強盗に遭遇した仗助は、スタンドを使って事件を解決する。しかし、裏で糸を引いていたシリアルキラーのアンジェロこと片桐安十郎(山田孝之さん)に目をつけられてしまう。そして、仗助の前に空条承太郎と名乗る男が現れ……というストーリー。小松菜奈さん、岡田将生さん、新田真剣佑さんらも出演している。
昨年の製作発表の時点から話題だった今作が、いよいよ公開されるわけだが、仗助の「クレイジー・ダイヤモンド」や承太郎の「スタープラチナ」など、スタンドの映像表現の完成度はかなり高い。動きのぬるっと感や躍動感などのCGはハリウッドにも引けを取らないといっていい。スタンド使い同士のド派手で華麗なアクションには思わずテンションが上がるだろう。不思議な街並みを再現するため、撮影はスペインのカタルーニャ地方で行われたが、世界観と見事にマッチしていて、美しい街並みも見どころだ。登場人物の奇抜な風貌や髪形は、実写で見ると少しファニーに見えてしまう部分もあるが、再現度はかなり高く、実写版ならではのジョジョが確かにそこにいた。(遠藤政樹/フリーライター)
「トランスフォーマー/最後の騎士王」オプティマスがダークサイドに? 最強の敵を相手に人類滅亡を回避できるか
変形ロボット玩具から生まれた人気SF映画「トランスフォーマー」シリーズ最新作「トランスフォーマー/最後の騎士王」(マイケル・ベイ監督)が8月4日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほかで公開。シリーズ5作目となる今作では、正義のトランスフォーマー軍団“オートボット”のリーダー、“オプティマス・プライム”(声:ピーター・カレンさん)が、人類の敵になるという、まさかの展開が待ち受けている。トランスフォーマーと人類の深い関わりも明かされ、ド迫力の映像も伴って見どころ満載だ。
地球に秘められたエネルギーを求めて、トランスフォーマーの故郷“サイバトロン星”が地球に急接近していた。そんな中、発明家ケイド・イェーガー(マーク・ウォールバーグさん)は、エドムンド・バートン卿(アンソニー・ホプキンスさん)なる人物から、太古から続くトランスフォーマーと人間のつながりを聞かされ、さらに、人類滅亡の危機が迫っていることを告げられる。ケイドは、オックスフォード大学教授のビビアン・ウェンブリー(ローラ・ハドックさん)らと、人類の存亡を懸けた戦いに身を投じるが、彼らの前に、ダークサイドに堕ちたオプティマスが立ちはだかる……というストーリー。日本語吹き替え版では、オプティマスの声を、おなじみの声優、玄田哲章さんが務めるほか、ケイドが出会う少女イザベラ(イザベラ・モナーさん)の声を、モデルで女優の桜井日奈子さんが担当している。
荒廃した市街地で、深海で、これまで以上のド派手なアクションが展開する。とりわけシリーズ最強といえる敵を相手にしての空中戦は、このシリーズが“アトラクションムービー”といわれるゆえんを思い起こさせてくれる。バートン卿が語る、トランスフォーマーと人間のつながりには目からうろこが落ち、アーサー王伝説やストーンヘンジ絡みの“事実”には、大いにロマンをかき立てられた。半面、敬愛するオプティマスに立ち向かわざるを得ないバンブルビーの姿に胸が熱くなるなど、感情面の盛り上げにも抜かりはない。“あのロボット”を想起させるバートン卿の執事“コグマン”や、イザベラの相棒でバイク型トランスフォーマー “スクィークス”など、新たに登場するロボットも個性豊かで楽しい。前作「トランスフォーマー/ロストエイジ」(14年)のおさらいをしておくと、一層楽しめるはずだ。(りんたいこ/フリーライター)
「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」映画で描かれる真の結末とは?
特撮ドラマ「仮面ライダーエグゼイド」(テレビ朝日系)の劇場版最新作となる「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」(中澤祥次郎監督)が8月5日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほかで公開。「仮面ライダーエグゼイド」は、主人公の宝生永夢(ほうじょう・えむ)ら若きドクターたちが仮面ライダーに変身し、謎の“ゲームウイルス”と戦う姿を描く。劇場版は、現実の世界を滅ぼして、VR(仮想現実)空間での支配をもくろむ忍者軍団と激突。真のエンディングが描かれる作品として注目されている。
ある日、謎の忍者軍団に人々が襲われ、次々とVR(仮想現実)空間に連れ去られる事件が発生。魔の手は聖都大学附属病院にもおよび、症例の少ない難病で入院している少女の様子を見に来た永夢の前に謎の仮面ライダーが現れる……というストーリー。永夢役の飯島寛騎さん、鏡飛彩(かがみ・ひいろ)役の瀬戸利樹さん、九条貴利矢役の小野塚勇人さんらレギュラー陣のほか、ボーカルデュオ「CHEMISTRY(ケミストリー)」の堂珍嘉邦さん、ブラザートムさん、藤本美貴さんらがゲスト出演している。
テレビシリーズもクライマックス間近だが、テレビ版とは異なると思われる“本当の結末”を迎える物語という触れ込みで、確かに“エンディング”がきっちりと描かれているのには驚いた。ただ、気になるせりふや描写など、いくつか謎が残されてもいるため、テレビ本編のストーリーやエンディングとの関係が大いに気になるところだ。医療とゲームの要素をきっちりと取り込んだ脚本は秀逸で、各ライダーたちの見せ場も用意されており、バトルシーンは思わず手に汗を握る。VR空間での運動会のシーンはかなりコミカルで、各キャラクターの特徴を生かしたネタが面白い。劇場版「宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲」が同時上映。(遠藤政樹/フリーライター)
「宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲」怒濤の展開&ロンブー亮の悪役は必見
特撮ドラマ「宇宙戦隊キュウレンジャー」(テレビ朝日系)の劇場版「宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲」(柴崎貴行監督)が5日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほかで公開される。「宇宙戦隊キュウレンジャー」は、はるか遠い未来の宇宙を舞台に、星座の力を宿した不思議なアイテム「キュータマ」に選ばれた9人の究極の救世主が、悪の組織「宇宙幕府ジャークマター」に支配された宇宙を救うために戦う姿を描く。劇場版は地球に謎の巨大彗星(すいせい)の衝突が迫る中、キュウレンジャーが地球を救うため、宇宙で冒険と戦いを繰り広げる。
ジャークマター独立部隊の隊長ゲース・インダベーは、地球を消滅させて全宇宙を支配する神の力を手に入れようと企み、巨大彗星兵器「ゲース・スター」を地球に衝突させようとする。巨大な敵を食い止めるには、不思議な力を持つ三つの石が必要。衝突まであと72時間とタイムリミットが迫る中、キュウレンジャーは手分けして石を探しに行くが……という展開。お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号(ロンブー)」の田村亮さんゲース・インダベー役で出演しているほか、部下のオーモ・インダベーとカール・インダベーの声を、お笑いコンビ「レイザーレモン」のHGさんとRGさんが担当している。
監督が「120分映画のラスト30分だけを切り取った作品を目指した」と話しているだけに、冒頭からショウ(・ロンポー)司令官(声・神谷浩史さん)の衝撃シーンがあるなど、とにかく見せ場がギュッと濃縮された怒涛(どとう)の展開だ。かなり情報過多なのだが、スピード感とテンポが小気味よく、キュウレンジャーならではの独特なノリがスパイスとなり、見応えがあった。タイムリミットが設定された物語は緊迫感があり、宇宙という壮大なスケール感も相まってまとまりのある仕上がりになっている。ショウ司令官のカッコよさと、普段の姿からは想像できないロンブー亮さんの悪役ぶりは必見。「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」と同時公開。(遠藤政樹/フリーライター)