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 サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会の1次リーグH組で、日本対コロンビア戦が6月19日に対戦する。FIFA世界ランキング61位の日本に対し、コロンビアは16位の強豪で、さらに世界的なスター選手のハメス・ロドリゲスやファルカオを抱える。4年前のW杯ブラジル大会で1対4と完敗した相手にリベンジはなるか。サッカーも好きなおじさんゲーマーがエレクトロニック・アーツ(EA)の公式ゲーム「FIFA 18」(PS4)でシミュレートした。(選手名敬称略)

 ◇ゲームデータもコロンビアが上

 日本のスターティングメンバーはGKが川島永嗣。DFは右サイドから酒井宏樹、昌子源、植田直通、長友佑都。MFは長谷部誠を中盤の底に、本田圭佑が右サイド、香川真司がトップ下、直前の練習試合で2ゴールをたたき出した乾貴士が左サイド。FWは岡崎慎司と、大迫勇也のツートップだった。試合の操作は、公平を期すためコンピューター任せにしたこともあり、フォーメーションや選手起用には、賛否両論はあるだろう。しかし日本の奇策と考えると意外と面白いかもしれない。

 ゲーム中にあるチーム力は、日本がATT(攻撃)76、MF(中盤)78、DEF(守備)73に対し、コロンビアは、82、78、78と攻守ともに上。コロンビアは、欧州の主要リーグで活躍する選手がそろっているだけに、データだけでも苦しいのが分かる。

 ◇試合終了間際に起きた“奇跡”

 キックオフ後、日本は香川にボールを集めるが、コロンビアの守備の寄せが早く、前線にボールが届かない。しかし日本も、長谷部が敵の司令塔・ハメスを封じ込め、時折右サイドに流れたときも、長友が厳しく対応してボールを持たせない。ハメスから前線にパスが出ないため、敵のエースストライカーのファルカオにもボールが渡らない。日本にとって理想の展開となった。

 香川が封じられる中で、日本の攻撃を引っ張ったのは乾だ。得意のドリブルで、左サイドから好機を作り出し何度もクロスを上げるなど奮闘した。だが基本的にはコロンビアがボールを持つ形で展開する。耐える日本は前半を0対0で折り返したいところだが、甘くなかった。前半41分にコロンビアのカウンターがさく裂。日本の左サイドを突き、グラウンダーのセンタリングから、敵FWのクアドラードが見事なワンタッチゴールを決めて、コロンビアが先制した。もう少し耐えれば良かったのに、実にもったいない……。

 そして後半にすぐ本田に代えて原口元気を投入し、日本は右サイドからの攻撃が活性化する。後半27分に原口が右サイドを突破し、逆サイドの乾に絶妙のパスを通すが、乾のシュートは相手GKの正面に飛び、好機を逃した。

 その後は、コロンビアの猛攻を受け続け、34分には相手の突破からのシュートがゴールポストに直撃する絶体絶命の危機もあったが、何とか防いで失点を逃れた。

 時間がなくなり敗北が濃厚になったが、後半43分に“奇跡”のゴールが生まれる。昌子がボールを奪い取る日本のショートカウンターで、岡崎が前線に運び、中央にグラウンダーのクロスを入れる。中央に走り込んだ武藤嘉紀(途中交代)ではなく、ファーサイドに走り込んだ乾にドンピシャリで、コロンビアのゴールネットを揺らした。観戦していたおじさんゲーマーも思わずガッツポーズをしてしまった。その後「このまま終わってくれ」という願いが通じたのか、コロンビアの攻撃をしのいでタイムアップとなり1対1の引き分けだった。

 ◇

 実は、この試合の前に4回シミュレーションをしたのだが、0対2、1対3、0対3、0対2で、日本が奪った1点はPKのみという散々な結果だった。日本が1対1で抜けない守備力の高さ、当たりの強さもそうだが、特に印象に残ったのは、コロンビアの高い攻撃力だ。ハメスとファルカオの2人は、ワンタッチゴールはもちろん、難度の高いシュートも枠内に飛ばし、ミドルシュートも平気で決めてくる。あらゆる局面から得点を奪う力強さを感じた。

 ゲームでも日本の苦戦が必至という結果が出たが、粘り強く守備をして、カウンターアタックが決まればチャンスはゼロではないことも確かなようだ。日本代表の奮戦に期待したい。

 ◇

 「FIFA 18」は、EAが制作した本格派のサッカーゲーム。W杯に出場したチームや選手はもちろん、公式球、12のスタジアム、トロフィーまでも再現するなど、本物そっくりの演出でW杯が楽しめる。

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