俳優の西島秀俊さんが8月12日、東京都内で行われた主演映画「ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介監督、8月20日公開)のプレミア上映イベントに、共演の岡田将生さんらと共に登場した。岡田さんと共演した車の中でのシーンについて「本当に今すごいことが起きている、と感じました。僕が今までに出てきた映画の中で、岡田君のあの演技はベストの演技の一つだと思いますし、すさまじい演技を目の前で見ていた、という思いがあります」と絶賛した。
また、西島さんが「きっとキャリアの中でベストの演技の一つだと思います。でも、これからもっとすごい俳優になっていくと思うので、これを超える演技をどんどんやって。僕はそれをスクリーンやテレビで見ていきたい。いちファンとして応援しています」とエールを送ると、岡田さんも「僕もすごいことが起きているんだなと感じていながら撮影していた」と振り返り、「そのシーンを超えるお芝居を、死ぬまでに、西島さんに見せようと思います」と誓っていた。
映画は、村上春樹さんの短編小説集「女のいない男たち」(文春文庫)収録の同名小説が原作。舞台俳優で演出家の家福悠介(西島さん)は、脚本家の妻・音(霧島れいかさん)と満ち足りた日々を送っていたが、妻はある秘密を残したままこの世からいなくなる。2年後、演劇祭で演出を任された家福は、愛車のサーブで広島へ向かい、寡黙なドライバー・渡利みさき(三浦透子さん)と出会う。みさきは家福の愛車を運転してくれることになり、家福はみさきと過ごす中で、それまで目を背けていたことに気づかされていく……というストーリー。岡田さんは物語を大きく動かすキーパーソンの高槻を演じた。
同作は「第74回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に出品され、脚本賞での受賞をはじめ4冠を達成。同映画祭には岡田さん、西島さんは不参加だったといい、第一報を聞いたときのことを聞かれた岡田さんは「本当にうれしくて、西島さんに初めてメールしました(笑い)」と告白。西島さんは「メールはお互いに教えていたんですけど、(岡田さんから)『来ないなー』と思っていて」と冗談めかして笑いつつ、「良かったね、というメールをやり取りしました」と岡田さんとの初メールについて明かしていた。
イベントには三浦透子さん、霧島れいかさん、濱口監督も出席した。