女優の尾野真千子さんの約4年ぶりとなる主演映画「茜色に焼かれる」の予告映像が3月23日、公開された。

　映画は石井裕也監督の最新作で、弱者ほど生きにくいこの時代に翻弄（ほんろう）されている一組の母子の物語。尾野さんは多難の時代に逆風を受けながらも自身の信念の中でたくましく生きる母親・田中良子を演じる。13歳の息子・純平を演じるのは、映画「ミックス。」で俳優デビューを果たした注目の若手俳優・和田庵さん。そのほか、片山友希さん、オダギリジョーさん、永瀬正敏さんも出演する。

　予告は、尾野さんが「田中良子です」と力強く名乗るシーンから始まる。倒産したカフェの営業再開を目指しつつも、新たなパート先でのきつい仕事や義父の介護など、さまざまな問題が押し寄せてくる。家計簿を見た同僚のケイには「こんな真っ赤でどうして平気でいられるんですか？」と尋ねられ、ギリギリの生活に追われている良子の姿が映し出される。店長から「取り返しつかないほどボロボロなのに、なんで生きようとするのよ？」と問われた良子。もがきながらも懸命に生きてきた良子は、心にためた本音を吐き出す。息子の純平もケイも、時に泣きながら必死に日々を過ごす中で、良子がついに爆発する……という展開。