映画「劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer(オーヴァー クォーツァー)」(田崎竜太監督)が、7月26日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほかで公開される。「平成仮面ライダー」シリーズの20作目は、特撮ドラマ「仮面ライダージオウ」(テレビ朝日系、日曜午前9時)の劇場版。主人公の常磐ソウゴ(奥野壮さん)が時空を旅し、歴代平成仮面ライダーたちと出会いながら、「最高最善の魔王」になろうとする姿を描く。登場人物それぞれの思惑が交錯する中、一つの未来が決まり、ついに「仮面ライダージオウ」最大の謎が明かされる。
ソウゴは、クリム・スタインベルト(クリス・ペプラーさん)に助けを求められ、明光院ゲイツ(押田岳さん)、ツクヨミ(大幡しえりさん)らと、消滅の危機にある仮面ライダードライブを救うため戦国時代へと向かう。そこで後に「魔王」と呼ばれる織田信長(前野朋哉さん)と出会う。そんなソウゴたちの前に「歴史の管理者」を名乗る「クォーツァー」(DA PUMP)が、味方のはずのウォズ(渡邊圭祐さん)と共に立ちはだかる……というストーリー。
テレビシリーズの最終回に先駆けて公開される劇場版は、「もう一つの最終回」と呼ぶにふさわしい衝撃と勇姿が詰め込まれている。コミカルな要素が強めの信長との絡みに始まり、クォーツァーと対峙(たいじ)する中盤以降は怒涛(どとう)の展開とアグレッシブなバトルシーンの連続。前半と後半で違うテイストを楽しめる。
ジオウにまつわる謎の答えが提示されていく中、平成仮面ライダーとは何だったのかを今一度考えさせられた。ジオウだけでなく平成仮面ライダーを見たことがある人なら、きっと感慨深くなるだろう。劇場版「騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!」との2本立て。(遠藤政樹/フリーライター)