アジア最大級の映画祭「第29回東京国際映画祭（TIFF）」が10月25日に六本木ヒルズ（東京都港区）などで開幕し、EXシアター六本木で行われたオープニングセレモニーに、映画祭ミューズの黒木華さんとオープニング作品「マダム・フローレンス！　夢見るふたり」（スティーブン・フリアーズ監督）で主演のメリル・ストリープさんが登場。鶴の柄があしらわれた朱色の着物姿を披露した黒木さんは、同じく鶴が大きくデザインされたワンピースを着たストリープさんと対面し、「衣装も一緒でちょっと幸せです」と感激していた。

　ストリープさんは「この作品をオープニングに選んでくださったこと、非常に名誉に感じております」とと語り、「できればこのまま（映画祭に）残って、すべての作品を見たいところなんですが、アメリカに戻って、新しい大統領が生まれる瞬間を見届けなくてはいけません」とあいさつ。拍手の中、会場を後にした。黒木さんは「映画でもそうなんですけど、すごくチャーミングなんだなと思って。私もああいう女優さんになれるように頑張りたいと思います」と対面した感想を語った。

　TIFFは、1985年にスタートし、今年で29回目を迎えるアジア最大級の映画祭。今年のオープニング作品はストリープさんがソプラノ歌手を夢見る女性を、その夢を支える夫役をヒュー・グラントさんが演じる「マダム・フローレンス！　夢見るふたり」、クロージング作品は松山ケンイチさんが伝説の棋士、村山聖を演じた「聖（さとし）の青春」（森義隆監督）で、岩井俊二監督や細田守監督の特集上映も行われる。11月3日まで。