司馬遼太郎の幕末小説が原作で、役所広司さんが主演を務める映画「峠 最後のサムライ」(小泉堯史監督、6月17日公開)の本編映像が6月17日、公開された。圧倒的な武力で長岡藩に攻め入ろうとする新政府軍に立ち向かう、軍師としての河井継之助(役所さん)の勇ましい姿が収められている。
民と故郷を守るため武力での戦いを避け、対話での解決を目指した長岡藩の家老・河井継之助だったが、その願いかなわずついに開戦。戦場と化した長岡城下をさっそうと馬に乗り駆けつけた継之助は、当時最新式のガトリング砲の操作に苦戦している兵に代わり、自ら敵軍にガトリング砲を掃射。自らの姿をもって武士たちを鼓舞する。およそ5万人の兵力を誇る新政府軍に対し、たった690人で立ち向かった長岡藩。圧倒的に不利な状況の中、なぜ河井継之助は戦う道を選んだのか……。
映画は、幕末の風雲児と呼ばれた越後長岡藩家老・河井継之助を描いた国民的ベストセラー「峠」(新潮文庫)初の映像化作品。慶応4(1868)年、鳥羽・伏見の戦いを皮切りに戊辰戦争が勃発。越後の小藩、長岡藩の家老・河井継之助は、東軍・西軍いずれにも属さない、武装中立を目指すが、談判は決裂。継之助は徳川譜代の大名として義を貫き、西軍と砲火を交えるという決断を下す……というストーリー。