女優の吉永小百合さんが主演を務める映画「いのちの停車場」(成島出監督)の公開記念舞台あいさつが5月22日、東京都内で行われ、吉永さん、松坂桃李さん、広瀬すずさん、西田敏行さん、南野陽子さん、柳葉敏郎さん、みなみらんぼうさん、泉谷しげるさん、田中泯さん、成島監督、原作者の南杏子さんが登場した。
映画は21日から全国で公開されており、この日の舞台あいさつは無観客で、全国259館の劇場へ中継配信された。主演の吉永さんは、「緊急事態宣言が延長になって、映画は休業要請が出てしまったんです。演劇は大丈夫だけど映画はダメとうかがって、大変ショックを受けましたし、悲しかったです。くじけそうになりました。でも、今日このように、全国のみなさまの前でごあいさつできるのは、この劇場で舞台あいさつをしなかったから。ここにお客様がいらっしゃらないからと思って、気持ちを取り直しております」と気丈にコメント。
映画は、現役医師で作家の南さんによる同名小説が原作。救命救急センターに勤めていた医師の白石咲和子(吉永さん)は、ある事件をきっかけに、在宅医として故郷・金沢の「まほろば診療所」で働き始める。これまでの命を救う現場との違いに戸惑いつつも、患者たちの願いや支える家族の思い、患者の心に向き合うことの大切さに気づいていく……というヒューマン医療ドラマ。