歌手のAIさんが、俳優の大沢たかおさんが主演を務める映画「AI崩壊」(入江悠監督、2020年1月31日公開)の主題歌を担当することが10月28日、分かった。AIさんは「映画が『AI崩壊』というタイトルに私が歌うっていうのは笑いました」とメッセージを寄せている。AIさんが書き下ろした主題歌「僕らを待つ場所」を使用した予告映像や、主人公の天才科学者の桐生浩介に扮(ふん)する大沢さん、警察庁のエース・桜庭誠役の岩田剛典さん、桐生の義理の弟、西村悟役の賀来賢人さんらを配した本ポスターも公開された。
映画は、入江監督が脚本も担当したオリジナルストーリー。2017年に公開された映画「22年目の告白-私が殺人犯です-」のスタッフが集結して製作される。医療・金融・交通・セキュリティーなど、AI(人工知能)が国民の生活を支えるインフラとして欠かせない存在となった2030年の日本が舞台。ある日、信頼していた「医療AI」の「のぞみ」が暴走し想像を絶する大惨事が発生する……という展開。
AIさんは、主題歌について「今まで歌った中で一番シンプルな音の曲だと思います。映画のイメージとはあえて逆に、機械的な音を避けました」といい「この曲を歌う時に感情的になりまくってましてなかなかレコーディングが進まなかったです。今までで一番泣いたかも。どんな人でも生まれたところがあって大事な場所があって大事な人がいたり、でも時にそれを忘れてたり、離れ離れになったり、悩んでたり、皆さんにぜひ映画見て聴いてもらいたいです。いい曲です!!」とコメントしている。
同作の北島直明プロデューサーは「『AI』がテーマの映画だからAIさんにオファーしたわけではありません(笑い)。本作は『AI VS 人間』という映画ではなく、人間はAIを扱えるほどに成熟しているのだろうか? という、『AI を取り扱う人間』を描いた作品です。ソウルフルなシンガー、AIさんが持つ人間のエネルギーこそが、この映画のテーマです。『AI』が突きつける大きな問題提起をきちんと受け止めてくれる、AIさんの愛あふれる力強い歌声が絶対に必要でした」と語っている。
主演の大沢さんは、主題歌について「この映画の主人公が、家族を思う気持ちはもちろん、生きていく中で、家族や、恋人、友人など……。人と人とのすべてのつながりへの深い愛と尊敬など感じられる曲だと思いました。優しくも力強さのあるAIさんの人間味あふれる歌声と、人の温もりを感じるようなメロディー、歌詞にもぜひ注目してください。『AI崩壊』という映画が、最後に何を伝えたいのか……。主題歌も含め、映画を楽しんでいただけると思います」とメッセージを寄せている。