米女優のメリル・ストリープさんが10月24日、東京都内で行われた主演映画「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」(スティーブン・フリアーズ監督、12月1日公開)の来日記者会見に登場した。
映画は、1944年に音楽の殿堂カーネギーホールでコンサートを開き、伝説として今もなお語り継がれる音痴のソプラノ歌手、フローレンス・フォスター・ジェンキンスさんを題材にしている。ニューヨークの社交界で名の知られたマダム・フローレンスは、ソプラノ歌手になる夢を追い続けていたが、自身の歌唱力のなさに気づいていない。夫のシンクレアは、愛する妻に夢を見続けさせるため、マスコミを買収して信奉者だけを集め、小さなリサイタルを開催していたが、ある日、フローレンスがカーネギーホールで歌うと言い出し……というストーリー。ストリープさんがフローレンスを演じ、その夢を支える夫役をグラントさんが演じている。
現在67歳のストリープさんは「アメリカの映画史で初めて70歳の女性が主人公じゃないかしら。実年齢よりかなり上の役を演じていますが、何とかそれはできました」とちゃめっ気たっぷりに語った。“音痴”の役作りは「2カ月間トレーニングした」といい、「アリアをきちんと歌えるようトレーニングしました。最後の2週間で、それを崩す(音を外して歌う)訓練を受けました」と役作りの苦労を明かした。
来日については「おいしいおすしが大好き。いつも食べたいんですけれど、日本でしか食べられないので日本に来なくてはいけない」と話し、昨日は京都を訪れたといい「豆腐を食べました。アメリカでは1種類しかないんですが、京都には、ありとあらゆる豆腐の種類があったので、びっくりしました。ファンタスティック!」と日本を満喫している様子だった。