BS11の報道番組「ウイークリーニュースONZE」のビジネス情報コーナー「BizBuz」では、「食物繊維は毎食が重要!」と題して、食物繊維の持つさまざまな効果を紹介した。
厚生労働省が発表している食物繊維摂取量の目標値(18〜69歳)は、男性が1日20グラム、女性が18グラムとされている。だが、実際には男性が13〜16.5グラム、女性が11.8〜16.4グラムしか取れていないという。
食物繊維は「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」で、以前は体に吸収されない「食べ物のカス」だと考えられていたが、研究が進むにつれ、さまざまな効果が認められ、たんぱく質や脂質、糖質、ビタミン、ミネラルに次いで、体に不可欠な6番目の栄養素とまでいわれるようになった。
食物繊維の効果としては、まず胃や腸で大きく膨らみ、腸を刺激することで便通が良くなり、大腸内で発酵、分解されるとビフィズス菌などが増え腸内環境を整える「便通の促進・整腸」があり、次いで、よくかんで食べるものが多く満腹感を得られ、胃腸内をゆっくり移動して空腹を感じにくくする「食べ過ぎ防止」がある。最近注目されるているのが、血糖値の急激な上昇を抑え、糖を脂肪に変えるインスリンの過剰分泌を防ぎ、無駄な脂肪をため込まないようにする「糖分・脂肪の吸収を抑制」効果だ。
この効果を狙って最近勧められているのが「ベジタブルファースト」だ。食物繊維を多く含む野菜を最初に食べることで、血糖値の急激な上昇を抑え、ダイエットや生活習慣病対策につながるといわれている。だが、糖分や脂質を吸収してしまった後では意味がないため、毎食行うことがとても重要となる。
だが、現代人の食生活で毎食野菜を先に食べるのは難しく、忘年会、クリスマス、正月、新年会と続く年末年始は特に困難。そこで、注目されているのが、難消化性デキストリンという食物繊維を含む特定保険食品だ。食事と一緒に飲むことで、ベジタブルファーストのような効果が得られる。大塚製薬の「賢者の食卓」のように、スティックタイプで、お茶やコーヒーなどに混ぜるだけで簡単に飲むことができるものもある。
2015年12月6日放送
放送時間:BS11毎週日曜日 午後6時00分~6時55分
キャスター:
元村 有希子(毎日新聞編集委員)
田野辺 美鈴
コメンテーター:
山路 徹(ジャーナリスト)
BizBuzコーナー
出演:猪狩 淳一(毎日新聞デジタル)