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BS11の報道番組「ウイークリーニュースONZE」のビジネス情報コーナー「BizBuz」では、「意外と知らない?親知らずのリスク」と題して、歯並びを気にするビジネスパーソンが増える中、あまり知られていない親知らずの扱い方の注意点を紹介した。
「親知らず」は「親不知」とも書いて、英語では「Wisdom Tooth」といい、10代後半から20代以降に生えてくる歯のこと。乳歯とは違い、親が生え始めを知ることがないことから「親知らず」という名がついた。以前は、親知らずが生えたら抜くという治療が一般的だったが、実はリスクが伴っていることが分かった。
東京都江東区の「医療法人明敬会 タキザワ歯科クリニック」では、「親知らず専門外来」を開設している。歯科医師の滝澤聡明・明敬会理事長が、矯正歯科などから比較的簡単に親知らずを抜くようにいわれる患者が増えており、患者側が親知らずについての知識があまりないまま、抜くか抜かないかを選択しなければならないのは問題があると考え、専門外来設置を決めたという。
滝澤理事長によると、親知らずは人によって生え方が異なり、特に骨と歯肉から歯が露出しておらず、深い位置にあり、下あごを通っている下歯槽神経と接触している場合は、抜くのが非常に難しく、長期間痛みが残ったり、神経を傷つけるなどした場合は、最悪くちびるなどにまひが残るリスクがあるという。それを防ぐには「CTスキャンを使って、3D画像を撮影して、神経との距離を測りながら抜く、抜かないの判断をした方がいい。保険適用もされているので、親知らずを抜くかを判断する際には、こうした情報を知ることが大事」と話している。
親知らずも、歯が露出していない場合は、細菌も入りにくく、また歯肉がかぶっていずに、まっすぐに生えている場合などは将来抜けた歯の代用として活用することも可能なため、無理に抜く必要はないという。虫歯になっている場合も、炎症が神経まで達していなければ、ブラッシングや定期検診できちんと管理しながら温存しておくことも選択肢として残せる。
このように親知らずについては、意外と知らないことが多く、自分の歯の状況をしっかりと把握して、どのようなケアを選択するか、専門外来などを訪れて、セカンドオピニオンを求めるなど、慎重な対応が重要だ。
2016年2月28日放送
放送時間:BS11毎週日曜日 午後6時00分~6時55分
キャスター:
元村 有希子(毎日新聞編集委員)
田野辺 美鈴
コメンテーター:
山路 徹(ジャーナリスト)
BizBuzコーナー
出演:猪狩 淳一(毎日新聞デジタル)