米女優のメリル・ストリープさんが10月24日、東京都内で行われた主演映画「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」(スティーブン・フリアーズ監督)の来日記者会見に登場した。今作は、明日25日に開幕する「第29回東京国際映画祭」のオープニング作品で、ストリープさんは「前回(来日した際)の2倍の人に圧倒されています。オープニングに選ばれてすごく光栄。この作品を代表して日本に来られたのでうれしい」と喜んだ。一緒に来日する予定だった共演のヒュー・グラントさんが急きょ来られなくなったことについて、「私だけ今、暇だったの」と説明して笑いを誘った。
映画は、1944年に音楽の殿堂カーネギーホールでコンサートを開き、伝説として今もなお語り継がれる音痴のソプラノ歌手、フローレンス・フォスター・ジェンキンスさんを題材にしている。ニューヨークの社交界で名の知られたマダム・フローレンスは、ソプラノ歌手になる夢を追い続けていたが、自身の歌唱力のなさに気づいていない。夫のシンクレアは、愛する妻に夢を見続けさせるため、マスコミを買収して信奉者だけを集め、小さなリサイタルを開催していたが、ある日、フローレンスがカーネギーホールで歌うと言い出し……というストーリー。ストリープさんがフローレンスを演じ、その夢を支える夫役をグラントさんが演じている。
同映画は、25日~11月3日に六本木ヒルズ(東京都港区)を中心に都内各所で開催される東京国際映画祭のオープニング作品として上映される。公開は12月1日。