日経CNBCのビジネス情報番組「BizBuz」では、「EC時代に注目!倉庫業の可能性」と題して、電子商取引(EC)の市場は拡大に伴い、拠点として注目される倉庫業の新戦略に注目した。
経済産業省のECに関する市場調査によると、2014年の、BtoC(消費者向け)のEC市場規模は前年比14.6%増の12兆7970億円で、うち物販系は6兆8000億円だった。2020年には20兆円を超えるといわれるなど、ECの市場は拡大し続けている。それを受けて、商品の保管、仕分け、配送などのオペレーションが重要になってくる。拠点として注目される倉庫業の中で、EC市場拡大に対応し、売り上げを伸ばしているダイワコーポレーションの曽根和光社長に聞いた。
ダイワコーポレーションは1951(昭和26)年創業で、現在約16万坪超の倉庫スペースを管理する。2015年度の売り上げは約111億円で、EC拡大に対応し、年数万坪のペースで倉庫を開発、1992年の25億円から4倍の売り上げに伸ばしている。
同社では、倉庫の貸し出しというハード面だけでなく、仕分けや検品、梱包などといったオペレーションを行うソフト面も提供しようと取り組んでいる。14年からはECビジネスを始めたい顧客向けにウェブサイトの構築、運営、発送までを行う「EC-CREATOR」サービスを開始。今年1月には、洋傘メーカー「シューズセレクション」のオンラインショップを開設した。また、昨年10月にJR貨物の東京貨物ターミナル内に開設した品川営業所では、輸入ブランド品の取り扱いを受注し、その際に検品などの作業をするスタッフを荷主から正社員として迎え入れ、オペレーション業務のノウハウ習得に取り組んでいる。
曽根社長は「重厚長大産業時代が終わり、倉庫の供給をするだけではなく、サイトの構築から代金回収、納品まですべてのサービスを提供していく必要がある。これまでの強固なアライアンスがあり、配送費などでコスト面でも優位なサービスレベルで提供できるのが強み」と語る。
2016年7月17日放送
キャスター:
田野辺 美鈴
猪狩 淳一(MANTAN)
コメンテーター:
山路 徹(ジャーナリスト)