俳優の城桧吏(じょう・かいり)さんが7月31日、東京都内で行われた主演映画「都会(まち)のトム&ソーヤ」(河合勇人監督)の公開記念舞台あいさつに、共演の市原隼人さんらと登場。城さんは、正体不明のゲームクリエーターのリーダー・神宮寺を演じた市原さんとの共演の感想を聞かれると「一番憶えているのは、神宮寺が(酒井大地さんが演じた)創也の顔をぐっとつかむシーン。そこが一番心に残っていて……。表現だけで、神宮寺のリーダーという存在感を強く感じて。動きだけで表現するところが勉強になりました」と敬服した様子で明かし、「市原さんのように演技ができるように頑張りたいと思いました」と思いを語った。
城さんの言葉を聞いた市原さんは「恐縮です」と照れ笑いを浮かべ、「なんでもやっていいんだよ、現場は。好きなことをやっていいんだよ。いろんな意見を交差させながら作るのが映画で、キャリアも関係ないですから」とにっこり。さらに「(創也の)あごを持つ、という演技も台本にはないんですけど、ないことをやったら相手びっくりするかな、違う化学反応が生まれるかな、と。そういうハプニングが作品だと思うので、たくさん(好きなことを)やってください(笑い)」とエールを送っていた。
また、城さんは映画初主演を務めたことについて「うれしさと緊張でいっぱいでした」と心境を吐露。主人公・内藤内人役について「内人は、明るい部分や友達思いのところが自分と似ていると思うので、自分自身と照らし合わせながら演じることができました」と振り返り、完成作には「仲間と一緒に、素晴らしい作品を作り上げることができたと思っています」と手ごたえも明かしていた。
舞台あいさつには酒井大地さん、豊嶋花さん、渡邊心結さん、「ももいろクローバーZ」の玉井詩織さん、森崎ウィンさん、原作者のはやみねかおるさん、河合監督も出席。共演した本田翼さん、中川大志さんから寄せられたビデオメッセージも上映された。
映画は、シリーズ累計200万部を超え「マチトム」と呼ばれて愛読されている、はやみねさんの同名推理小説(講談社)が原作。どんな状況も切り抜けられるサバイバル能力を持つ内藤内人(城さん)と、学校始まって以来の天才といわれ財閥の御曹司である竜王創也(酒井さん)の中学生コンビが、天才ゲームクリエーター集団「栗井栄太」が仕掛ける街中を舞台にしたリアルRPG「エリアZ」に出現する数々の謎を解きゲームクリアを目指すため、推理と冒険を繰り広げる……という内容。映画と連動したドラマ「都会のトム&ソーヤ ぼくらの砦」もABEMAで配信されている。