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 ディズニーの最新劇場版アニメ「モアナと伝説の海」(3月10日公開)を手がけたロン・クレメンツ監督とジョン・マスカー監督が来日し2月9日、東京都内で来日イベントを行った。イベントには、日本語吹き替え版で主人公のモアナの声を担当する新人の屋比久知奈(やびく・ともな)さんと、モアナの理解者・タラおばあちゃん役の夏木マリさんも出席。屋比久さんは主題歌「どこまでも~How Far I'll Go~」を生披露し、それを聴いた夏木さんが感激で涙を流した。

 屋比久さんは今回、観客の前で初めて生歌を披露。司会者からアドバイスを求められた夏木さんは「彼女は完璧ですから、アドバイスなんかありません」と言いつつ、タラおばあちゃんの声で「モアナ、心の声に従いなさい」と声を掛けた。屋比久さんは「おばあちゃん、ありがとうございます!」と笑顔で、「初めて歌うので、緊張はしているんですけれど、精いっぱい、モアナの気持ちを届けられるように歌いたいと思います」とあいさつし、堂々と主題歌を歌った。

 歌唱後、ロン監督は「美しい歌を聴かせていただいてありがとうございます。誇りに思います」、マスカー監督も「日本語が分からない私にも、本当に感情や情熱、憧れやモアナの情熱がすべてがちゃんと伝わった」と大絶賛し、「夏木さんが涙を流されているのを拝見し、私たちもちょっと涙が出ました」と感動していた。

 夏木さんは「素晴らしい歌声で……。もうおばあちゃんとしては、完璧に歌ってくれてうれしかったです。レコーディングの苦労を思い出した」と照れながら涙をぬぐい、「普段はね、こんなにマスコミの人っていないのよ。こんなに緊張しないで堂々と歌えるなんて。まさにスター誕生ですね」と屋比久さんの肩を抱きしめ、屋比久さんは「すごく光栄です。緊張はしたんですけれど今の私の精いっぱいの思いを乗せて歌えたかなと思うので、何か伝われば」と手応えを感じていた。

 「モアナと伝説の海」は、海を愛し、海に選ばれた16歳の少女・モアナが、命の女神テ・フィティの盗まれた“心”を取り戻し、世界を闇から守るため冒険に出発し、さまざまな困難に立ち向かっていく物語。今年のアカデミー賞の「長編アニメーション賞」と「主題歌賞」にノミネートされている。モアナの冒険の相棒役で伝説の英雄のマウイ役を歌舞伎俳優の尾上松也さん、海底で暮らすカニのモンスター・タマトア役をミュージシャンのROLLYさんが担当し、エンドソング「どこまでも~How Far I’ll Go~」は加藤ミリヤさんが歌う。

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