司馬遼太郎の幕末小説が原作で、役所広司さんが主演を務める映画「峠 最後のサムライ」(小泉堯史監督)の本編映像が7月1日、公開された。
河井継之助(役所さん)とおすが(松たか子さん)が築く美しい夫婦愛をそばで見守ってきた継之助の母・お貞(香川京子)が「愛するということはお互いに顔を見合うことではなく、一緒に同じ方向を見ることなんだ」とおすがに話す場面。継之助とおすがの“愛の本質”を最も顕著に捉えたシーンとなっている。
映画は、幕末の風雲児と呼ばれた越後長岡藩家老・河井継之助を描いた国民的ベストセラー「峠」(新潮文庫)初の映像化作品。慶応4(1868)年、鳥羽・伏見の戦いを皮切りに戊辰戦争が勃発。越後の小藩、長岡藩の家老・河井継之助は、東軍・西軍いずれにも属さない、武装中立を目指すが、談判は決裂。継之助は徳川譜代の大名として義を貫き、西軍と砲火を交えるという決断を下す……というストーリー。