http://www.youtube.com/subscription_c...
女優の二階堂ふみさんが1月27日、東京都内で行われた主演映画「蜜のあわれ」(石井岳龍監督)の完成披露試写会に出席。二階堂さんは劇中でも演じている“金魚”を思わせる真っ赤なワンピースで登場した。
映画は、室生犀星の同名小説が原作。金魚から人間の姿に変貌する少女・赤子(二階堂さん)と老作家(大杉漣さん)、老作家の過去の女である怪しげな幽霊(真木よう子さん)の三角関係を描いている。原作を高校生の時に読んだという二階堂さんは「ずっと自分がやりたいと思っていた作品。言い続けていたらちゃんと出会えるんだなと思った」と喜び、原作の魅力を「会話文がすごく可愛くて、あの時代の文学作品の深みにすごく惹かれた」と熱弁した。
試写会には大杉さんや石井監督も登場。劇中の好きなせりふについて聞かれると、大杉さんは「人を好きになることはうれしいことでございます」というせりふを挙げ、「当たり前のことなんですがそれをすっと言える潔さ、(タイトルの)『蜜のあわれ』というタイトルもそうで、『密』という甘い部分の中にあるあわれさや老いていくはかなさ、人としてのこっけいさとか、いろんな部分がその言葉の中に含まれている」と語った。
一方、人ではない金魚役に挑んだ二階堂さんは「全体を通して自分の口から(せりふを)出すのがすごく気持ちよかった」と振り返り、「言葉を発すること自体が楽しかった。話しているけれど、感覚的で、意味はよく分かっていない。せりふを発するだけですごく新鮮だった」と、その不思議な感覚について説明していた。映画は2016年4月1日公開。