お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんの2015年の芥川賞受賞作「火花」に続く、2作目の小説「劇場」(新潮社)の単行本が5月11日、初版30万部で出版され、発売1週間で各ランキング1位を獲得、3万部の重版となった。「劇場」は、又吉さんにとって初の恋愛小説で、原稿用紙300枚におよぶ長編。主人公は売れない劇作家の永田で、女優を目指して上京した大学生の沙希と運命的に出会い、やがて恋人となった沙希の部屋で同棲(どうせい)を始める。永田は自らの夢とうまくいかない現実とのはざまで葛藤しつつ、沙希というかけがえのない人を思う気持ちが交錯する切ない青春恋愛小説だ。