米SF作家のケン・リュウさんの短編小説「円弧(アーク)」(ハヤカワ文庫刊)が、女優の芳根京子さん主演で実写映画化されることが2月9日、分かった。人類で初めて永遠の命を得た女性の人生を描く物語で、芳根さんは主人公のリナを演じる。映画タイトルは「Arc アーク」で、6月25日に公開。特報も公開された。
本作の舞台は、そう遠くない未来。放浪生活を送っていたリナ(芳根さん)は、師となるエマと出会い、遺体を生きていた姿のまま保存できるように施術する「ボディワークス」という仕事に就く。エマの弟・天音はこの技術を発展させ、ついに「不老不死」を完成。リナは不老不死の技術を受けた世界初の女性となり、30歳の姿のまま永遠の人生を生きていくが……というストーリー。
芳根さんは、1人の女性の17歳から100歳以上を生き抜くという難しい役どころに挑戦。また、リナが勤めるエターニティ社の責任者・エマを寺島しのぶさん、エマの弟で天才科学者である天音を岡田将生さんが演じ、物語の重要なカギを握る人物として、倍賞千恵子さん、風吹ジュンさん、小林薫さんも出演する。
監督は、映画「愚行録」「蜜蜂と遠雷」などの石川慶さんで、「愛がなんだ」の澤井香織さんとともに脚本も手がけた。撮影は2020年2~3月にかけて主に香川県で実施されたという。
特報には、斬新な衣装に身を包んだリナが舞うような美しさとキレのある動きでボディワークスに挑むシーン、不老不死を現実のものとした天音の会見の様子などが収められている。