【動画まとめ】11月28、29日公開 映画紹介&予告編 「寄生獣」「フューリー」「くるみ割り人形」「パトレイバー/第6章」「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」

「寄生獣」 名作マンガをVFXの名手・山崎貴監督が実写化 母性に焦点

映画「寄生獣」予告編 生き残るのは人間か?寄生生物か?
 岩明均さんの名作SFマンガを実写化した映画「寄生獣」(山崎貴監督)が11月29日に公開される。謎の寄生生物・パラサイトが右手に寄生した高校生・泉新一と、他のパラサイトとの戦いを描いており、主人公・新一役を俳優の染谷将太さんが、新一の同級生でヒロインの村野里美役を女優の橋本愛さんが演じている。そのほか、新一の右手に寄生したパラサイト「ミギー」の声を俳優の阿部サダヲさんが担当し、ミギーの動きや表情も阿部さんの演技をモーションキャプチャーで取り込んで映像化した。メガホンをとったのは「ALWAYS 三丁目の夕日」(2003年)や「永遠の0」(13年)、「STAND BY MEドラえもん」(14年)を手がけたVFXの名手、山崎監督だ。 普通の高校生・新一(染谷さん)はある日、未知の生物パラサイトに右手を食われた。パラサイトは人間の脳を食べてその体に寄生する知的生物で、新一を襲ったパラサイトは脳を奪うことに失敗し、右手に寄生してしまった。新一の右手は、人間の言語や文化をものすごい速さで学び、自らをミギーと名乗り、新一に共同生活を持ちかける。勘の鋭い同級生の里美(橋本さん)に怪しまれながらもいつも通りの高校生活を送ろうとする新一だったが、教師として赴任してきたパラサイトの田宮良子(深津絵里さん)に正体を見破られてしまう。それから新一とミギーは、街中にひそみ人間を食らうパラサイト達との壮絶な戦いに身を投じることになる……という展開。 「寄生獣」は岩明さんが1990~95年に「月刊アフタヌーン」(講談社)で連載した人気マンガで、コミックス10巻分の原作を今回は2部作で実写映画化。一度、映画化権を米ハリウッドが取得していたが、権利が日本に戻ってきた際に山崎監督が自ら名乗りを上げて今回の映画化が実現したという。 キャラクターの外見は現代風に変化しているが話の流れは原作にほぼ沿った形で進んでいる放送中のテレビアニメに比べ、実写映画では外見は原作と似ている人物(田宮役の深津さんや転校生・島田秀雄役の東出昌大さんら)が多いものの、ストーリーやキャラクター設定はだいぶアレンジされている。原作との一番大きな違いは、新一がシングルマザーの母・信子(余貴美子さん)に育てられているということ。田宮の存在も含めて親子というより母と子、母性により焦点が当たっている。新一とミギーの原作でのドライな関係に比べ、映画では友達のような関係に見えるのは阿部さんが軽妙な語り口だからか。今作では新一と母との戦いまでが描かれており、後編となる「寄生獣 完結編」は2015年4月25日に公開予定で、5カ月も待ちきれない。 主題歌はロックバンド「BUMP OF CHICKEN」の「パレード」。映画「寄生獣」は29日からTOHOシネマズ スカラ座(東京都千代田区)ほか全国で公開。(細田尚子/毎日新聞デジタル)

「フューリー」 本物も使った迫力の戦車戦や男たちの絆に胸が熱くなる

映画「フューリー」予告編 ブラッド・ピット主演
 米俳優のブラッド・ピットさんが主演と製作総指揮を務める「フューリー」(デビッド・エアー監督)が11月28日に公開される。今作は、第2次世界大戦末期を舞台に、「フューリー(=激しい怒り)」と命名された戦車で、最後の抵抗としてドイツ軍に立ち向かった米軍兵士5人の想像を絶する1日の出来事を描いている。強い絆で結ばれた男たちの人間模様に加え、映画史上初めて本物のティーガー戦車を使用するなどリアリティーを追求した白熱の戦闘シーンは必見だ。 1945年4月、ナチスが支配するドイツに侵攻する連合軍の中にウォーダディー(ピットさん)と呼ばれる米兵がいた。戦場での経験を数多く持つベテラン兵士のウォーダディーは、自ら“フューリー”と名付けたシャーマンM4中戦車に3人の兵士とともに乗り込み、戦地で戦っていた。ある日、ウォーダディーの部隊に戦場を経験したことがない新兵のノーマン(ローガン・ラーマンさん)が配属される。戦闘が繰り返される中、ドイツ軍の攻撃を受け、他の部隊はほぼ全滅。ウォーダディーの部隊はなんとか生き残るが……というストーリー。 リアルで緊張感に満ちた極限の状況を描くのが得意なエアー監督が、今作の最大の見どころとなるド迫力の戦闘シーンを生み出した。圧巻の場面が出来上がった要因の一つが、世界で唯一、稼働が可能というティーガー戦車だ。本物の戦車を使うことで説得力が増していることは間違いない。もちろん、砲弾の弾跡や直撃弾、跳弾などの戦車にまつわる表現が従来のものとは異なることも臨場感を高めている。リアルな戦車戦だけでなく男たちのドラマも熱く、ピットさん演じるウォーダディーが人知れず苦悩する姿にジーンとさせられ、物語が佳境に進むにつれて5人の絆が強まっていく様に胸が熱くなる。いきなり戦場へと放り込まれるラーマンさん演じるノーマンは、戦争への戸惑いを見せつつ、次第に成長していく姿を見事に演じている。戦争が題材なだけに好みは分かれると思うが、平和であることの素晴らしさを感じさせてくれる作品だ。戦車からの視界を再現した映像の緊張感を大スクリーンで体感してほしい。TOHOシネマズ日劇(東京都中央区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

「くるみ割り人形」新旧融合! 3Dでよみがえったコマ撮り人形ファンタジー

映画 劇場版人形アニメ「くるみ割り人形」予告編
 1979年のサンリオの実写人形アニメーションを3D映画としてよみがえらせたファンタジー作「くるみ割り人形」(増田セバスチャン監督)が11月29日から公開される。声優と音楽を一新し、コンピューターグラフィクス(CG)やアニメーションパートも加えて新たなシーンを追加。人形の国がめくるめく明るさと驚きをもって迫ってくる。ハローキティ40周年記念作品。 雪の降る夜、クララ(声:有村架純さん)はベッドの中でばあやに話を聞かせてもらっている。いとこのフリッツ(声:松坂桃李さん)が翌日に帰ってくると知り、興奮して眠れない。そこへ父の親友だったドロッセルマイヤーおじさん(声:市村正親さん)が未完成のくるみ割り人形を持ってやって来る。人形を気に入ったクララは、無理を言っておじさんからその人形をもらい受けた。真夜中、ネズミの大群にさらわれかけた人形を間一髪で奪い返したクララの前に、気味の悪い二つの頭の白いネズミが現れる。翌朝目覚めてみると、人形はなくなっていた。ネズミが消えていった広間の大時計の中に入り込むと、そこは彼女がいつも遊んでいる人形芝居の舞台の“人形の国”だった……という展開。 オリジナルはなんと35年も前に作られた人形アニメだ。子ども向けの良質な文化がたくさん生み出されていた時代を懐かしく感じながら、手間ひまかけて作られたコマ撮りのアナログ映像と、最新技術でカラフルな夢の国を実現したデジタル映像の新旧融合に胸が躍る。チャイコフスキーの有名なバレエ曲が、歌声合成ソフトを使って大胆にアレンジされ、これもファンタジー表現に一役買っている。迷い込んだ時計の中などの暗闇もしっかりと表され、まばゆいキラキラした場面との色調対比が絶妙だ。呪いをかけられた人形の国で、戦争に巻き込まれたクララ。人形への愛を貫けるのか。可愛いだけではない、深い愛のテーマも含まれている。ちなみにチャイコフスキーが「くるみ割り人形」を初演したのは1892年。原作はホフマンの童話「くるみ割り人形とネズミの王様」だ。エンディングではきゃりーぱみゅぱみゅさんの曲が流れ、夢から現実に引き戻される気分になる。新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで29日から公開。(キョーコ/フリーライター)

「THE NEXT GENERATION パトレイバー 第6章」 レイバー戦と明の恋は必見

「THE NEXT GENERATION パトレイバー/第6章」予告編 真野恵里菜が女子高生姿を披露
 「機動警察パトレイバー」シリーズの実写化プロジェクト第6弾「THE NEXT GENERATION パトレイバー 第6章」が11月29日に公開される。「パトレイバー」は歩行式の作業機械・レイバーが実用化された近未来を舞台に、レイバー犯罪に立ち向かう警視庁の特科車両二課中隊(特車二課)の活躍や泉野明ら隊員の日常を描いた実写版SFシリーズ。第6章は、新潟を舞台に、密輸された旧ソ連の軍用と警察用の本格的なレイバー戦が展開するエピソード10「暴走!赤いレイバー」(田口清隆監督)と、かつて思いを寄せていた男性と再会した明の姿を追う恋にスポットを当てたくエピソード11「THE LONG GOODBY」(湯浅弘章監督)の2話で構成されている。 「エピソード10」は、冷戦中に開発された軍用レイバーが新潟経由で密輸されるという情報を基に公安部から協力を要請されるが、動こうとしない後藤田(筧利夫さん)。以前、特車二課が捕まえたテロリストがレイバー奪取を狙い逃亡したため、明(真野恵里菜さん)と佑馬(福士誠治さん)は新潟へ向かい……という展開。「エピソード11」は、明に高校の同窓会への招待状が届く。同窓会に出席した明は、当時、思いを遂げることができなかった男性と再会する。忘れかけていた恋心に戸惑う明だったが、男性には秘密があり……という展開。 待ってましたと手をたたきたくなるほど待ち焦がれた、火花を散らすレイバー同士のバトルに思わず目がくぎ付けに。シリーズも終盤を迎えますます目が離せなくなってきたが、本格的なレイバー戦が描かれるのはエピソード10が初めてだ。その迫力たるや、駅前を暴走するレイバーや爆発するパトカーなどハードなシーンの連続には思わず息をのむ。シリーズの中でも屈指のシリアスな演出で熱戦の緊張感や雰囲気を高めていて好印象。一方、エピソード11ではガラリと趣の異なる、明の淡い恋模様が描かれる。これまでは色気とは無縁だった明が一転して恋する女性の表情を浮かべるなど、明の新たな一面を垣間見せてくれる真野さんの演技に注目だ。また、真野さんの女子高生の制服姿はファンならずとも見逃せない。新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」 ごらく部がキャンプ場で巻き起こす出来事描く新作

「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」予告編
 なもりさんの人気マンガが原作のアニメシリーズ劇場版「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」(畑博之監督)が11月29日に公開される。「ゆるゆり」は、「コミック百合姫」(一迅社)で連載されているマンガで、いまいち存在感の薄い主人公の少女・赤座あかりら「ごらく部」に所属する仲良し女子中学生4人組の日常を描いている。2011~12年にはテレビアニメが放送された。劇場版では、ごらく部の4人が夏休みを迎え、キャンプ場を舞台に巻き起こるさまざまな出来事を中心に物語が展開する。各キャラクタラーの可愛さやユーモラスな掛け合いなど、ほのぼのとした作風は健在だ。 七森中学校に通う赤座あかり(声・三上枝織さん)、歳納京子(声・大坪由佳さん)、船見結衣(声・津田美波さん)、吉川ちなつ(声・大久保瑠美さん)の4人は、茶道部がかつて使用していた部室に居座り、ごらく部と称してなにをするともなく集まる日々を送っている。夏休み、全員でキャンプへ行くことになった。初めての4人だけのキャンプに、あかりらは料理や肝試しなどをしようと張り切るが……という展開。 相変わらずほんわかムードで進むストーリーにほっこりさせられ、キュートなキャラクターたちの行動には癒やされるほど。仲良し4人組が巻き起こす騒動はほほ笑ましく、また女子校ならではのキャッキャッうふふ的な親密なやり取りは見ていて少し恥ずかしくなるほどだが、ちょっとした秘密を除いているような快感も……。おちゃめなエピソードやドキドキな展開を交えつつ描かれていくストーリーは、ゆるーく楽しむにはもってこい。季節外れの夏休みネタの内容だが、寒い冬に凍えそうな心をほんのりと温めてくれるに違いない。新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

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