「君と100回目の恋」miwa&坂口健太郎の純愛物語 大切な人をいちずに思う姿に感動
シンガー・ソングライターのmiwaさんと俳優の坂口健太郎さんがダブル主演した映画「君と100回目の恋」(月川翔監督)が2月4日、公開される。完全オリジナル脚本で、miwaさん演じる大学生の日向葵海(ひなた・あおい)と、坂口さん演じる幼なじみの長谷川陸(はせがわ・りく)が、悲しい運命を変えるべくタイムリープする物語。メインキャストの2人は誠実さが伝わる熱演で、美しい映像と劇中に登場するバンドが奏でる音楽に思わず涙すること必至だ。 誕生日の夜、事故に遭ってしまった葵海(miwaさん)だが、気付くと事故の1週間前に戻っていた。動揺する葵海に陸(坂口さん)は、運命を変えるために何度も時間を戻していたことを告白。そして、思いが通じ合った2人は、恋人として日々をやり直すため1年前に戻り、幸せを満喫するが、実は陸のタイムリープには重大な秘密が隠されていた……という展開。葵海と陸が組んでいるバンド「The STROBOSCORP(ストロボスコープ)」のメンバー役で竜星涼さん、泉澤祐希さんが出演している。 陸が葵海の頭をポンポンしたり、2人が手のひらを重ね合わせたりと胸キュンシーン満載だが、音楽が重要な役割を担う作品として、ライブシーンの盛り上がりも印象的だ。撮影前に担当する楽器を猛練習したというだけあって、バンドが生み出すグルーブ感は本物。青春テイストを際立たせるのに成功している。特にギターを弾く坂口さんの姿は、本物のミュージシャンと錯覚するほどキマっている。4日からTOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほかで公開。(遠藤政樹/フリーライター)
「咲-Saki-」浜辺美波らネクストブレーク女優がマージャンで熱く戦う!
女優の浜辺美波さんの主演映画「咲-Saki-」(小沼雄一監督)が2月3日、公開される。小林立さんの人気マージャンマンガが原作で、全国高校生マージャン大会の優勝を目指す女子高校生らの活躍を描く。今作は、2016年に放送されたテレビドラマの続編となり、マージャンに女子高生と青春ドラマを掛け合わせた独特の世界観で、マージャンのルールを知らなくても主人公たちの熱さが伝わってくる。 全国大会出場の切符をかけて激突する全国高校マージャン大会・長野県予選の決勝戦。初の決勝進出を果たした清澄高校の1年生大将・宮永咲(浜辺さん)は、自分にマージャンの楽しさを思い出させてくれた全国中学生マージャン大会チャンピオンの原村和(浅川梨奈さん)、東場に異常に強い片岡優希(廣田あいかさん)、マージャン部部長の竹井久(古畑星夏さん)、雀荘の娘で知識派の染谷まこ(山田杏奈さん)の5人で決勝戦に挑む。しかし、咲たちの前に強敵が立ちはだかり……というストーリー。 劇場版アニメ「映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!」で声優を務めた浜辺さんをはじめ、アイドルグループ「SUPER☆GiRLS」の浅川さん、「私立恵比寿中学」の廣田さん、「Seventeen」モデルの古畑さん、「non-no」モデルの武田玲奈さん、元「AKB48」の永尾まりやさん、佐野ひなこさんら旬なネクストブレーク女優がこぞって出演している。 制服やリボン、髪色なども忠実に再現した“原作愛”をひしひしと感じる各キャラクターのビジュアル面だけでも目を引かれるが、なかでも対局シーンの完成度が高い。マージャンマンガが原作なので当たり前かもしれないが、マージャン好きをもうならせるような本格的な描写と、競技としての面白さがプラスされ、美しい少女たちがいきいきとマージャンを打つ姿がまぶしい。青春もの要素も盛り込まれ、思わず見入ってしまう。3日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほかで公開。(遠藤政樹/フリーライター)
「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」バートン監督らしさあふれるダークファンタジー
「チャーリーとチョコレート工場」(2005年)や「アリス・イン・ワンダーランド」(10年)などで知られるティム・バートン監督の最新作「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」が、2月3日から公開される。不思議な力を持つ、ちょっぴり変わった“奇妙な子供たち”が、迫りくる脅威に立ち向かうダークファンタジーだ。子供たちの描写はもとより、ギョッとさせられる場面もあり、バートン監督らしさがあふれる作品に仕上がっている。 米フロリダで暮らすジェイク(エイサ・バターフィールドさん)は、謎の死を遂げた祖父(テレンス・スタンプさん)の遺言に従い、英ウェールズの小さな島を訪れ、美しい庭園に囲まれた屋敷を発見する。屋敷には、ミス・ペレグリン(エバ・グリーンさん)の庇護(ひご)のもと、不思議な力を持つ子供たちが住んでいた。彼らと交流を続ける中で、ジェイクは自分も特別な力を持っていることに気づき、やがて、屋敷に迫りくる脅威に子供たちと力を合わせ立ち向かう……というストーリー。ほかに、ジュディ・デンチさん、サミュエル・L・ジャクソンさんらが出演している。 原作は、映像作家で古い写真の収集家でもあるランサム・リグズさんが初めて手がけた小説「ハヤブサが守る家」。集めた写真から編み出されたという物語は、小説に掲載されている古写真同様、神秘的かつシュールで、バートン監督との相性は抜群だ。体内に蜂を飼っていたり、宙に浮くことができたりと不思議な力を持つ子供たちが、それぞれの力を発揮して差し迫る危機に立ち向かう姿には、思わず、「よし、行け!」と応援したくなる。ギョッとさせられるようなグロテスクな描写がある一方で、「シザーハンズ」(1990年)や「スリーピー・ホロウ」(99年)を想起させる場面、さらに、人と違うことは何ら恥じることではなく、むしろ素晴らしいこととたたえるメッセージが伝わってきて、最近のバートン作品に物足りなさを覚えていた人も、きっと満足できるはずだ。3日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)
「LUPIN THE 3RD 血煙の石川五ェ門」若き日の五ェ門とルパンの出会いを描くスピンオフ
劇場版アニメ「LUPIN THE 3RD 血煙の石川五ェ門」(小池健監督)が2月4日、公開される。人気アニメ「ルパン三世」の登場人物たちの若き日を描いたシリーズで、14年公開の劇場版アニメ「LUPIN THE 3RD 次元大介の墓標」に続くスピンオフ第2弾。五ェ門が汚名をすすぐために強敵に立ち向かうのだが、まるで実写のようなリアルさとスタイリッシュな映像の中に、五ェ門が苦悩する姿をはじめハードな空気感が物語を締めている。 賭博船で起きた大爆発により鉄竜会の組長が命を落とし、若き用心棒・石川五ェ門(声・浪川大輔さん)は犯人である大男を追い詰めるも逃げられてしまう。一方、賭博船から金を奪ったルパン三世(声・栗田貫一さん)と次元大介(声・小林清志さん)、峰不二子(声・沢城みゆきさん)は、洋上のボートからその様子を目撃。大男は「バミューダの亡霊」と呼ばれるコードーネームがホークという元兵士で、公安の銭形警部(声・山寺宏一さん)が足取りを追う中、葬儀の場で裏切り者の汚名を着せられた五ェ門もホークを追うが……というストーリー。「次元大介の墓標」を手がけた小池監督や脚本の高橋悠也さんらクリエーター陣が再集結した。 ルパンと五ェ門の出会いを描く物語はファンならずとも注目だが、いつも以上に武道の使い手という面にスポットが当てられていて、降りかかる至難を圧倒的な剣さばきでねじ伏せていく姿がクールだ。アクションシーンは“動”なのは当然だが、孤高の剣士・五ェ門らしい“静”の魅力も感じさせ、多彩なカメラアングルが深みと迫力を演出。五ェ門の内なる炎が熱さを感じさせる。4日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほかで4週間限定公開。(遠藤政樹/フリーライター)