【動画まとめ】4月10日、11日公開 映画紹介&予告編「ソロモンの偽証 後篇・裁判」「バードマン」「JIMI:栄光への軌跡」「ギリシャに消えた嘘」

「ソロモンの偽証 後篇・裁判」校内裁判いよいよ開廷! 緊迫感あるやりとりが展開

映画「ソロモンの偽証 後篇・裁判」予告編
 宮部みゆきさんのミステリー巨編を2部構成で映画化した後編「ソロモンの偽証 後篇・裁判」(成島出監督)が4月11日から公開される。同級生の不審死の真相を突き止めるための裁判が開廷し、それぞれの思いを胸に証言台に立つ中学生たち。彼らは何を語るのか。“子供”ながらも緊迫感あるやりとりが繰り広げられていく。 ついに裁判が始まる。柏木卓也(望月歩さん)が不審死を遂げた事件当夜、一体何があったのか。告発文の通り、大出俊次(清水尋也さん)たちが柏木を殺したのか。それぞれの思惑や動機が、大出の弁護人、神原和彦(板垣瑞生さん)と、検事、藤野涼子(藤野涼子さん)のもとで、少しずつ明るみになっていく……というストーリー。 「自分の罪は自分で背負っていくしかないんだよ、いつか乗り越えるために」……ある生徒がつぶやくこの言葉は、当事者に現実を直視させる厳しい内容だ。だがそれを、大人のようにすれていない中学生たちが言うからこそ、見ているこちらの胸に突き刺さり、深い感慨をもたらす。裁判の最終日、家を出るときの涼子のまっすぐな瞳に吸い込まれそうだ。涼子の信念にしっかりと向き合おうとする神原の深みのある双眸(そうぼう)も印象的だ。いや、ここに登場する2年A組の生徒たちみんなが素晴らしい目をしている。裁く者、裁かれる者、証言台に立つ者、そして傍聴席に座るほかの生徒や保護者たちでさえ、法廷で見えてきた真相に驚きながら、自らの行為を自省し、救われていく。真実を追究すること。それは、当事者を救うことでもあると強く思った。丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)

「バードマン(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」アイロニーに富んだオスカー受賞作

全編1カットで撮影?映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」特別映像
 今年の第87回米アカデミー賞で作品賞はじめ4部門に輝いた映画「バードマン(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督)が4月10日から公開される。「バベル」(2006年)、「アモーレス・ペロス」(00年)などの作品で知られるイニャリトゥ監督が、これまでのシリアス路線から作風を変え、初めてコメディーに挑戦した。 スーパーヒーロー映画「バードマン」シリーズ終了から20年。主役を演じ一躍スターになったリーガン(マイケル・キートンさん)だったが、その後、ヒット作に恵まれず、私生活でも結婚に失敗。薬物に溺れる娘サム(エマ・ストーンさん)との関係もうまくいっていない。リーガンは復活を懸けて、自らの脚色、演出、主演でブロードウエーに立とうとする。しかし、共演者の一人が大けがを負って降板。実力派の舞台俳優マイク(エドワード・ノートンさん)が代役としてやって来るのだが……という展開。 ファンタジー要素も含まれたコメディーで、イニャリトゥ監督らしくない映画だ。それでも、人間に対する深い洞察は欠かさず、それどころか主人公は自分の存在意義を確認するために内面深く潜っていき、自分の超自我であるバードマンが語り掛けてきたりする。主演のキートンさんに始まり、ストーンさん、ノートンさんといったキャスティングにもひねりが利いており、ハリウッドのアメコミ原作信奉に対する揶揄(やゆ)や、話題になるのも早いが飽きるのも早い、現代社会の風潮に対するアイロニーも感じられる。観客の知的好奇心をくすぐる作品であることは間違いなく、全編1カットで撮影したかと見まごうばかりのエマニュエル・ルベツキさんのカメラワークも見事だ。とはいったものの、これまでのイニャリトゥ作品との違いに戸惑ったことは、正直に告白しておこう。ほかにザック・ガリフィナーキスさん、ナオミ・ワッツさんらが出演。10日からTOHOシネマズシャンテ(東京都千代田区)ほか全国で順次公開。 (りんたいこ/フリーライター)

「JIMI:栄光への軌跡」 ジミ・ヘンドリックスの人生の転機と信念を描く

映画「JIMI:栄光への軌跡」予告編
 ロックの歴史に名を刻むギタリストであるジミ・ヘンドリックスの人生を描いた映画「JIMI:栄光への軌跡」(ジョン・リドリー監督)が11日に公開される。無名だったジミが、いかにしてスターダムを駆け上がっていったかを1966年と67年の2年間にスポットを当てて描いている。ジミから多大な影響を受けたという米ヒップホップユニット「アウトキャスト」のアンドレ・ベンジャミンさんが、ギター練習や徹底的なリサーチを重ねてジミ役を熱演。世界的スターが世に出るまでの苦悩や葛藤がリアルに映し出されている。 1966年、ニューヨークのナイトクラブ「チータ」で、ローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズの恋人であるリンダ・キース(イモージェン・プーツさん)は、ステージに立つ無名のギタリスト、ジミ・ヘンドリックス(ベンジャミンさん)の演奏に衝撃を受ける。リンダの紹介でジミは音楽プロデューサーのチャス・チャンドラー(アンドリュー・バックレーさん)を知り合い、やがてロンドンでデビューを果たすが……というストーリー。 “ジミヘンを知ることなくしてロックを語ることなかれ”というほど、偉大なギタリストとしてロック史に名を残したジミ・ヘンドリックス。今作では、ジミがブレークを果たすまでの2年間を描いている。映画を見て驚かされるのがジミ役のベンジャミンさんで、特訓を重ねたという演奏スタイルはもちろんのこと、しゃべり方や仕草、たたずまいまで忠実に再現。その完成度は、まるでドキュメンタリーを見ているかのような錯覚に陥るほどだ。もちろん圧倒的な演奏を披露するシーンも描かれるが、単なる成功物語にとどまらず、自らの音楽が理解されずに苦しむ姿やサポートしてくれる人々との衝突など、無名の若者が世に出るまでの心情を丁寧に描写している。さらに当時のファッションや建物なども再現されていて、60年代のロンドンがどんな雰囲気を持っていたかを知ることもできる。ロックファンが思わずニヤリとしてしまうようなシーンも随所に盛り込まれ、ロック好きほど楽しめる映画だ。新宿武蔵野館(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

「ギリシャに消えた嘘」男女の心理戦を豪華俳優のアンサンブルで

映画「ギリシャに消えた嘘」予告編
 「太陽がいっぱい」(1960年)、「リプリー」(99年)などの原作者、パトリシア・ハイスミスさんの「殺意の迷宮」を映画化した「ギリシャに消えた嘘」(ホセイン・アミニ監督)が4月11日から公開される。ヴィゴ・モーテンセンさん、オスカー・アイザックさん、キルスティン・ダンストさんといったハリウッドの豪華キャストが集結。男女の複雑な三角関係を軸にした上質なサスペンスドラマだ。 1962年のアテネ。米国人の青年ライダル(アイザックさん)は、パルテノン神殿でツアーガイド中に、米国人夫妻に目を奪われる。リッチそうな紳士チェスター(モーテンセンさん)に、亡き父の面影を見たライダルは、年下の妻コレット(ダンストさん)の美しさにも魅了された。偶然に出会って、夫妻のガイドについたライダルは、その晩、食事を共にする。ところが、ホテルを訪ねてきた探偵をチェスターが殺害してしまったことから、3人の運命は変化していく。偽造パスポートの手配をし、逃亡の手助けをしたライダルも、夫妻とともにクレタ島へ向かうことに。やがて、ライダルとコレットの関係が親密になり……という展開。 アテネ、クレタ島からイスタンブールへ。ミステリー映画には欠かせない魅惑的なロケーションで繰り広げられるのは、偶然出会ってしまった3人の男女の心理ドラマだ。オフホワイトのスーツに身を包むダンディーなチェスターと美しいコレットの裏の顔は、詐欺師とその妻。「親切心? それとも金目当て?」と行動の裏側を図りかねるライダルは、チェスターに父親の面影を見ていて、この三角関係は、父と息子の様相で語られる2人の関係が太い軸となって展開する。冒頭、父と息子に関係したギリシャ神話が語られるが、男同士の虚勢の張り合いが、シンプルなストーリーの中に、複雑な感情として溶け込んでいる。3人の俳優のアンサンブルが見事なのは言うまでもなく、特に、優雅なおじさまのチェスターが嫉妬(しっと)でギリギリしている姿に人間の弱さが見え、ゾクゾクさせられる。まるでフィルムのようなシックな映像と洗練された60年代ファッションも光っている。「ドライヴ」(2011年)の脚本家であるアミニ監督の長編デビュー作。「リプリー」(99年)、「裏切りのサーカス」(11年)の製作陣が手がけた。ヒューマントラストシネマ有楽町(東京都千代田区)ほかで11日から公開。(キョーコ/フリーライター)

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