【映画まとめ】5月27日公開 映画紹介&予告編 「ちょっと今から仕事やめてくる」「バイオハザード:ヴェンデッタ」「美しい星」「光」

「ちょっと今から仕事やめてくる」 福士蒼汰と工藤阿須加が伝える働くこと、生きる意味

福士蒼汰、工藤阿須加が共演 主題歌はコブクロ 映画「ちょっと今から仕事やめてくる」予告編
 俳優の福士蒼汰さんと工藤阿須加さんが出演する映画「ちょっと今から仕事やめてくる」(成島出監督)が5月27日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほかで公開。北川恵海さんの同名小説が原作。ブラック企業に就職した新入社員が、幼なじみと名乗る風変わりな男との出会いによって、人生で大切なものに気づいていくヒューマン作だ。“爽やか路線”の福士さんと工藤さんの、いつもとはちょっと違う表情に注目だ。 ブラック企業に就職してしまった新入社員の青山隆(工藤さん)は、ある日、駅のホームから落ちそうになったところを、小学生のとき同級生だったというヤマモト(福士さん)に助けられる。青山にヤマモトの記憶はなかったが、彼と付き合い始めたことで、青山の生活は公私ともに充実していく。ある時青山は、ヤマモトが3年前に自殺していたことを知り……というストーリー。黒木華さん、小池栄子さん、吉田鋼太郎さんらも出演している。 目の前にいるヤマモトは一体何者なのか? ちょっとミステリーの匂いを漂わせつつ、男同士の友情と働くこと、生きることの意味を描いていく。 大阪弁に初挑戦した福士さんが、アロハシャツにビーチサンダル、歯磨き粉のCMばりの真っ白な歯を見せて笑う……という暑苦しいぐらいに明るいヤマモトを好演。一方の工藤さんは、吉田さん演じるパワハラ上司にどんなに理不尽な罵声を浴びせかけられようと、ひたすら「すみません」と謝る小心者の青山を、持ち前の温和なイメージをフルに生かして演じ切った。原作とは異なるラストが用意され、映画を見終えた時、心に爽やかな風が吹いた。(りんたいこ/フリーライター)

「バイオハザード:ヴェンデッタ」 アクションもホラーも秀逸! ドラマも重厚なフルCGアニメ

「バイオハザード」フルCG劇場版アニメの予告編が公開 ゾンビの群れや“最凶の敵”が登場 「バイオハザード:ヴェンデッタ」予告編
 フルCGの劇場版アニメ「バイオハザード:ヴェンデッタ」(辻本貴則監督)が5月27日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで公開。世界的人気を誇るホラー・アクションゲーム「バイオハザード」シリーズの世界観を基にしたフルCGアニメの最新作。米ニューヨークを舞台に、クリス、レオン、レベッカら歴代ゲームに登場した人気キャラクターのほか、オリジナルの新キャラが登場し、壮絶なバトルを繰り広げる。 対バイオテロ組織「BSAA」のクリス・レッドフィールドは、武器密売組織の拠点に突入するが、国際指名手配犯のグレン・アリアスを逃してしまう。一方、特殊部隊「S.T.A.R.S.」の元隊員で大学教授のレベッカ・チェンバースは、死者がよみがえり凶暴化する事件を調査し、治療薬の開発に成功。しかし研究所が襲撃され、クリスに救出される。クリスらは大統領直轄のエージェント組織「DSO」所属のレオン・S・ケネディに協力を求め、アリアスのバイオテロを阻止すべくニューヨークに向かう……というストーリー。「呪怨」シリーズの清水崇さんがエグゼクティブプロデューサーを務め、「PSYCHO-PASS サイコパス」の深見真さんが脚本、川井憲次さんが音楽を担当している。 「バイオハザード」シリーズではおなじみのクリス、レオン、レベッカが共演するだけでもテンションが上がる。辻本監督と清水さんがタッグを組んだことで、アクションとホラーが絶妙なバランスで融合し、カッコよさと怖さの両面から楽しめる。 レオンとケルベロスによるバイクチェイスでは、アクロバティックな銃さばきをはじめ、CGならではの大胆な構図でド迫力のシーンに仕上がり、目が釘づけになる。重厚なドラマパートでの実写のようなカメラワークがアクションシーンの盛り上がりをさらに印象づけていた。ソフトバンクのCMの“お兄さん”でおなじみのダンテ・カーヴァーさんが、クリスが所属する「BSAA」の一員D・Cというキャラクターの声を担当している。(遠藤政樹/フリーライター)

「美しい星」 三島由紀夫の異色SF リリー・フランキーが“火星のポーズ”で地球を救う

KAT-TUN亀梨、リリー・フランキー、橋本愛らが“宇宙人”に 映画「美しい星」予告編公開
 三島由紀夫の異色SF作を、「桐島、部活やめるってよ」(2012年)の吉田大八監督が大胆な脚色を加えて映画化した「美しい星」が、5月26日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほかで公開。平凡な家族4人がある日突然、宇宙人に覚醒。地球を救う使命に目覚めていく悲喜劇を描く。主演のリリー・フランキーさんが、両手を上に広げる「火星のポーズ」でおかしさを誘う。 大杉家は、当たらないと評判のお天気キャスターの父重一郎(リリーさん)、野心家のフリーターで息子の一雄(亀梨和也さん)、美人過ぎる女子大生の娘暁子(橋本愛さん)、空虚な心を持て余す母伊余子(中嶋朋子さん)の4人家族だ。ある日、それぞれ火星人、水星人、金星人、地球人として覚醒。美しい星・地球を救う使命を託されて奮闘していくが……という展開。 原作は1962年に発表された。今年2月までに累計50万部突破のロングセラーとなり、熱狂的な読者を獲得している。発表時は東西冷戦時代。原作は、核兵器による最終戦争という人類の危機を描いた。吉田監督は、近未来を舞台に地球の人口爆発とエネルギー問題、温暖化や異常気象に危機を変化させた。3人を1人に集約させた敵役を、佐々木蔵之介さんが不気味さをたたえて怪演しているのも見ものだ。 リリーさん演じる重一郎は妻との会話も無く、不倫中だ。気象予報士としてテレビ番組内でお天気コーナーを受け持つも、当たらないことで有名。ある日、火星人として覚醒し、温暖化の脅威について熱弁を振るった後、「まだ間に合います!」と言いながらバーンと両手を上に広げてポーズをキメる。必死になればなるほど、おかしくてもの悲しい。リリーさんは、気象予報士の立ち居振る舞いや専門用語を覚えるだけでなく、火星人として覚醒後、病んでいく設定に合わせて体重も絞ったという。 金星人に覚醒した橋本さん演じる暁子が両手を空に向けてUFOを呼ぶポーズは、美しい顔立ちに思わず見とれてしまう。どちらのポーズも、乃木坂46のミュージックビデオ「サヨナラの意味」などを手がけた菅尾なぎささんの振り付けだ。(キョーコ/フリーライター)

「光」河瀬直美監督と永瀬正敏が再タッグ 人として大切なものを見つめ直す

永瀬正敏が主演、ヒロインは水崎綾女 映画「光」予告編
 17日にフランスで開幕したカンヌ国際映画祭コンペティション部門にノミネートされている河瀬直美監督の最新作「光」が、5月27日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほかで公開。前作「あん」(2015年)でタッグを組んだ永瀬正敏さんが弱視のカメラマンに扮(ふん)し、映画の音声ガイドを作成する水崎綾女さん演じる女性とのラブストーリーがつづられていく。主人公やヒロイン、2人を取り巻く人々の言動に何度も背筋が伸びた。 視覚障害者のためのバリアフリー映画の音声ガイドを作成する尾崎美佐子(水崎さん)は、モニター上映会で、視力を失いつつあるカメラマン中森雅哉(永瀬さん)から、言葉の過剰さを指摘される。雅哉の不愛想な態度に当初、腹を立てていた美佐子だったが、雅哉の撮った写真に心を動かされ、少しずつ彼との距離を縮めていく……というストーリー。ほかに神野三鈴さん、小市慢太郎さん、藤竜也さんらが出演している。 劇中、わずかに見える隙間(すきま)にしがみつくように生きていた雅哉が、一瞬、見えなくなったと慌てる場面がある。必死に目を近づけ、そこに文字が見えた時についた深いため息から、光を失うことへの恐怖が伝わり、見えることのありがたみを改めて痛感した。 盲目の女性が美佐子に「どういう感覚を得てガイドを作りましたか」と問いかける場面では、視覚障害者の無限の想像力を、心底「すごい」と感じた。音声ガイドという特殊な仕事に焦点を当てた作品だが、障害があろうとなかろうと、人としての生き方を問われ、思いやりや共感といった、人として大切なものを見詰め直す機会を与えられた気がした。 河瀬監督はこれまでカンヌで、「萌の朱雀」(1997年)がカメラ・ドール(新人監督賞)、「殯(もがり)の森」(2007年)がグランプリ(審査員特別大賞)に輝いた。28日の授賞式での受賞も期待大だ。(りんたいこ/フリーライター)

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