映画まとめ6月2、3日公開 映画紹介&予告編 「LOGAN/ローガン」「武曲 MUKOKU」「花戦さ」「トモダチゲーム 劇場版」

「LOGAN/ローガン」ウルヴァリン最後の戦い! 精悍さがうせた姿にがくぜん

ヒュー・ジャックマン、“最後のウルヴァリン” 映画「LOGAN/ローガン」予告編
 米マーベル・コミックの人気キャラクター“ウルヴァリン/ローガン”の最後の戦いを描いたアクション大作「LOGAN/ローガン」(ジェームズ・マンゴールド監督)が、6月1日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほかで公開。シリーズ1作目の「X-メン」(2000年)からウルヴァリンを演じてきたヒュー・ジャックマンさんにとっても、最後のウルヴァリン役となる。シリーズ初のR15+指定作品だけあり、ストーリーにも描写にも、大人向けの味付けがなされている。 ときは2029年。ミュータントの大半が死滅し、長年の激闘で疲れ果てたローガン(ウルヴァリン=ジャックマンさん)も、もはや不死身ではなかった。雇われのリムジン運転手として働く彼は、メキシコ国境近くの荒野にある廃工場で、やはり衰弱しテレパシー能力をコントロールできなくなったチャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX(パトリック・スチュワートさん)と、太陽光の下では生きられないキャリバン(スティーブン・マーチャントさん)と暮らしていた。そんなある日、ローガンは、看護師ガブリエラ(エリザベス・ロドリゲスさん)から、ローラ(ダフネ・キーンさん)という少女をノースダコタまで送り届けてほしいと頼まれる。実はローラは巨大武装集団に追われていた……というストーリー。 まず衝撃を受けたのは、ローガンの変貌ぶりだ。髪の毛はぼさぼさ、無精ひげも伸び放題、身に着けているものもよれよれで、かつての精悍(せいかん)さはみじんもない。その彼が、満身創痍(そうい)になりながらローラを守ろうとする姿には、胸を熱くせずにはいられなかった。アクションシーンでの血生臭い描写にギョッとさせられることはあったが、ローガンとチャールズの“父と息子”のような会話には思わず笑みがこぼれ、シリーズ中で最も“人間的”なウルヴァリンを見ることができた。その一方で、迫りくる危険をものともせず、黙々とシリアルを食べ続けるローラのたたずまいの異様さが脳裏に焼き付いている。“最後の戦い”にふさわしいローガンの死闘を目に焼き付けておきたい。(りんたいこ/フリーライター)

「武曲 MUKOKU」綾野剛が嵐の中の決闘ですご味を見せつける!

綾野剛、村上虹郎と壮絶“斬り合い” 映画「武曲 MUKOKU」予告編
 「そこのみにて光輝く」(2014年)などで国内の主演男優賞を数多く受賞した綾野剛さんの最新主演作「武曲 MUKOKU」(熊切和嘉監督)が6月3日から新宿武蔵野館(東京都新宿区)ほかで公開。剣を捨てて自堕落に暮らす男と、剣と出合った高校生の宿命の対決が繰り広げられる。綾野さんのライバルとなる高校生を、「2つ目の窓」(14年)の村上虹郎さんが演じる。父の幻影に苦悩する一人の男を綾野さんが気迫で演じ、嵐の中の決闘シーンですご味を見せつける。 鎌倉に住む矢田部研吾(綾野さん)は、酒におぼれて自堕落な毎日を送っていた。子供のころから警察官の父将造(小林薫さん)に剣道をたたき込まれ、高校のコーチをしていたが、ある事件により生きる気力を失ってしまった。研吾を案じた師範の光邑雪峯(柄本明さん)は、目を付けて稽古(けいこ)をつけた高校生・羽田融(村上さん)を研吾のもとへ送りこむ……という展開。 綾野さんと熊切監督は「夏の終り」(13年)以来のタッグ。研吾の恋人役を前田敦子さんが妖艶に演じているほか、小林さんのダークな父親ぶりも見ものだ。父親との確執でがんじがらめになっている研吾。精神的に追い詰められて、自暴自棄になった男が、破滅的な日々からどう再生していくのかを、綾野さんがじっくりと演じている。 クライマックスは台風の中の決闘シーン。ずぶ濡れ、泥まみれで壮絶なアクションを展開。剣道初心者とは思えない綾野さんが、アルコール絶ちをし、約2カ月間のトレーニングで体を作った。剣道五段の凄腕剣士に扮(ふん)し、初段を持つ村上さんと本気でぶつかり合う演技が見ものだ。 アクションコーディネーターは「無限の住人」なども担当した辻井啓伺さんと、「22年目の告白-私が殺人犯です」(10日公開)などを担当した高槻祐士さん。原作は芥川賞作家、藤沢周さんの同名小説。題字は書道家の武田双雲さんが手掛けた。(キョーコ/フリーライター)

「花戦さ」 野村萬斎扮する花僧が暴君・秀吉に仕掛けたあっぱれな戦法とは?

野村萬斎“池坊専好”が秀吉と対決 映画「花戦さ」予告編
 狂言師の野村萬斎さん主演の映画「花戦さ(はないくさ)」(篠原哲雄監督)が、6月3日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほかで公開。天下人となった豊臣秀吉(市川猿之助さん)の暴君ぶりに“花で立ち向かった”僧侶、池坊専好(萬斎さん)の活躍を描く痛快時代劇だ。佐藤浩市さん、中井貴一さん、佐々木蔵之介さんらの豪華競演も見ものだ。 1573(天正元)年、京の中心にある六角堂に、花を仏に供えることで世の平和と民の幸せを祈る“花僧”がいた。その花僧、専好は、織田信長(中井さん)の前で生け花を披露するが、大失態を犯してしまう。窮地を救ったのは秀吉だった。十数年後。天下統一を果たした秀吉は圧政を敷き、自分の意にそぐわぬ者を次々と死に追いやっていた。かねて、花と茶の違いはあるものの、美を探究する者同士、専好と友情を築いてきた茶人の千利休(佐藤さん)も、ついに秀吉の逆鱗(げきりん)に触れてしまい……というストーリー。ほかに高橋克実さん、森川葵さん、吉田栄作さんらが出演。脚本を、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の森下佳子さんが担当している。 専好は、空気を読めず、物覚えも悪い上に口下手。権力には全く興味がない。花をいじり、民と向き合っている時が一番幸せという男。そんな専好を、野村さんが実に飄々(ひょうひょう)と、かつ生き生きと演じている。半面、クライマックスの、秀吉との真剣勝負で見せる鋭いまなざしからは覚悟がビシバシ伝わり、花を使った大胆かつ粋な“戦法”に、心の内で喝采を送った。 北野大茶会で専好が利休のために生けた花の斬新さや、茶室での秀吉と利休の緊迫したやり取りなど、見どころが随所にある。普段目にするものとは異なる、まるで工芸品のような生け花にも目を見張った。(りんたいこ/フリーライター)

「トモダチゲーム 劇場版」 友情とは何か……人気マンガを吉沢亮、内田理央らで実写化

内田理央、吉沢亮が“高額借金返済ゲーム”に挑む 映画「トモダチゲーム 劇場版」予告編
 俳優の吉沢亮さんの主演映画「トモダチゲーム 劇場版」(永江二朗監督)が6月3日、シネ・リーブル池袋(東京都豊島区)ほかで公開。同じ高校に通う仲良しグループが大金を懸けた頭脳ゲームに巻き込まれる姿を描く。4月に放送されたドラマと、映画2作品の3部作構成の実写化予定で、今作は映画の第1作。2作目も年内公開見込み。 ネーム原作山口ミコトさん、作画佐藤友生さんで「別冊少年マガジン」(講談社)に連載中のマンガが原作。修学旅行費200万円が盗まれたことをきっかけに、突然「トモダチゲーム」に参加することになった片切友一(吉沢さん)ら5人の高校生。中の誰かが2000万円の借金をした。返済のために友達を巻き込みゲームにエントリーした。ゲームをクリアすれば借金は消えるが、失敗すれば1人400万円ずつ負担しなければならない。第1ゲームをクリアした友一たちはセカンドステージ「陰口スゴロク」に進むが……という展開。 吉沢さんと共にゲームに挑むのは、内田理央さん(沢良宜志法役)、山田裕貴さん(美笠天智役)、大倉士門さん(四部誠役)、根本凪さん(心木ゆとり役)。 「友情」と「金」のはざまで揺れ動く若者たちの心情を真っ正面から描き、自分の心の奥深いところにあるかもしれない“黒い部分”を刺激される。友達の秘密をばらすほど有利になる「陰口スゴロク」のルールに翻弄(ほんろう)されていく5人の姿は、痛ましくもリアリティーにあふれ、自分ならどうするか……と考えてしまう。吉沢さんがゲーム中にクールな表情を浮かべ、強いまなざしで場を掌握していくシーンにはカタルシスを感じた。冒頭にあらすじ解説があるため、この劇場版から見ても十分に楽しめる。(遠藤政樹/フリーライター)

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