映画まとめ3月30日公開 映画紹介&予告編 「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」「レッド・スパロー」

「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」メリル・ストリープ&トム・ハンクス共演 スピルバーグが報道と権力の闘いを描く

メリル・ストリープ、トム・ハンクスが初共演 映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」予告編
 メリル・ストリープさんとトム・ハンクスさんが出演する映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」(スティーブン・スピルバーグ監督)が3月30日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほかで公開。流出したベトナム戦争に関する機密文書を公表するか否かの決断を迫られる、米主要新聞社初の女性社主の姿をスリリングに描いている。今年度の第90回米アカデミー賞作品賞と、社主役のストリープさんが主演女優賞にノミネートされた話題作だ。 1971年、米国防総省(ペンタゴン)が作成していたベトナム戦争に関する極秘文書が流出。その一部を、ニューヨーク・タイムズ紙がスクープした。ライバル紙に先を越されたワシントン・ポストは、編集主幹のベン・ブラッドリー(ハンクスさん)を中心に、すぐさま調査を開始する。ところが、ニクソン政権が、国家の安全保障を脅かすとしてニューヨーク・タイムズに記事の差し止めを命令。報道の自由を貫き記事の掲載を強行するか、それとも政府の圧力に屈し、掲載を控えるか。究極の判断は、ワシントン・ポストのトップ、キャサリン・グラハム(ストリープさん)に委ねられることになる……というストーリー。 文書を独自ルートで入手したベンは、より抜きの部下たちに、すぐさま記事の準備にとりかかるよう命じる。タイムズが3カ月かけて記事を用意したのに対し、ポストは締め切りまで10時間。しかも膨大な資料の順番はバラバラ。“ムチャぶり”もいいところだ。しかし、刻一刻と締め切りが迫る中、それをやり切ろうとする記者たちの姿にプロ根性を見せつけられ、胸が熱くなった。 一方、夫の死後、専業主婦からいきなり米国の有力全国紙初の女性経営者となったキャサリン。周囲の男性役員たちからは、「能力がない」だの、「存在しない」だのとさんざん軽んじられてきた。その彼女が、記事を公表するか、見送るかの決断を迫られる。キャサリンが重圧の中、葛藤し決断する姿には、大いに手に汗握り、心を揺さぶられた。 監督は、SF大作「レディ・プレイヤー1」の公開を控えるスピルバーグさん。ジャンルが全く異なる2作品を同時期に作り上げた器用さに、舌を巻かずにはいられない。(りんたいこ/フリーライター)

「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」ベッソン監督の最新SF作 宇宙人役リアーナのダンスシーンは必見

映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」予告編 リュック・ベッソン監督の最新SF映画
 映画「レオン」(1994年)や「フィフス・エレメント」(97年)などで知られるリュック・ベッソン監督の最新SF映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」が3月30日からTOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほかで公開。フランスのマンガ「ヴァレリアン」を実写化。はるか未来の宇宙を舞台に、平和を守るべく銀河をパトロールするエージェントたちが、宇宙の存亡に関わる陰謀に立ち向かっていく姿を描く。宇宙人の踊り子・バブル役で出演している米人気歌手リアーナさんのダンス七変化シーンにも注目だ。 西暦2740年。腕利きのエージェントであるヴァレリアン(デイン・デハーンさん)とローレリーヌ(カーラ・デルビーニュさん)の2人は、ある日、パトロールで宇宙ステーション「千の惑星都市」へ向かう。そこで放射能反応が判明し、死滅の危機にある全種族を救うべき2人に極秘ミッションが下される。しかし、2人の前に30年前に消滅したはずの惑星の住人たちが現れ……というストーリー。日本語吹き替え版では、バブル役の声優をお笑い芸人のゆりやんレトリィバァさん、ヴァレリアン役を声優の日野聡さん、ローレリーヌ役を声優の沢城みゆきさんが務めている。 見始めてすぐ、ただただ美しい映像に圧倒される。特に序盤に出てくる惑星ミューで暮らすパール種族の造形などは、思わず息をのむほどだ。そんな高精細な映像の中、ベッソン監督“らしい”ともいうべき、遊び心をあふれんばかりに詰め込んだ底抜けな世界観で物語が進んでいく。危機に立ち向かっていながらも、主人公2人のノリが軽妙で、数多くのエピソードを盛り込みつつ、ジェットコースターに乗っているかのように映画は進み、心の底から楽しめる。SF映画でありながらハード過ぎず、どっぷりその世界観に浸たれた。映像をとことん楽しむなら3D、4DXをお勧めしたい。(遠藤政樹/フリーライター)

「レッド・スパロー」女スパイ、ジェニファー・ローレンスが仕掛ける“甘いわな”にまんまとはめられる

映画「レッド・スパロー」予告編 ジェニファー・ローレンスが主演
 米アカデミー賞女優ジェニファー・ローレンスさん主演の映画「レッド・スパロー」(フランシス・ローレンス監督)が3月30日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほか全国で公開(TOHOシネマズ日比谷で29日先行上映)。けがによってバレリーナの道を断たれ、スパイ(スパロー)に転身したヒロインをローレンスさんが演じている。甘いわなを仕掛ける女スパイ、ローレンスさんの体当たりの演技に注目だ。 ボリショイ・バレエ団のトップダンサーとして活躍していたドミニカ・エゴロワ(ローレンスさん)は、公演中の大けがによってバレリーナの道を断たれる。病気の母の治療費を工面するため、ロシア情報庁の幹部である叔父ワーニャ(マティアス・スーナールツさん)の指示でスパイ養成所に送られたドミニカは、標的を誘惑し、心理操作するテクニックを学び、やがて、ロシア情報庁の上層部に潜む米国スパイを探り出す任務を命じられる……というストーリー。 原作は、33年間、CIAで工作員として活動したジェイソン・マシューズさんによる小説。スパイ養成所に送られたドミニカは、色仕掛けで標的を落とす方法を教わる。このときの、シャーロット・ランプリングさん扮(ふん)する鬼のような監督官の過激な指導法には口があんぐり開くほど驚かされたが、マシューズさんによると、実際ソ連には、ターゲットをゆするために若い女性に誘惑方法を教える“娼婦養成所”まがいの「スパロー・スクール」があったというから、あながち作り話でもないのだろう。 ローレンスさんの体当たりの演技は見ものだ。リゾート地でもないのに、妙に露出度の高い水着を着て現れたり、標的の欲望をわざとあおる行動に出たり、さらに裸のシーンまであったりと、かなりきわどい演技を見せる。そう書くと、お色気重視の作品と思われそうだが、スパイ映画ならではの緊迫感と重厚感はキープ。ドミニカの諜報(ちょうほう)活動に大いにハラハラさせられ、彼女が仕掛ける甘いわなにまんまとはまってしまった。(りんたいこ/フリーライター)

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