映画まとめ11月23日公開 映画紹介&予告編 「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」「ハード・コア」「ギャングース」

「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」ダンブルドア登場! ファン心をくすぐる仕掛けも

映画「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」日本版予告編映像が公開

 「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J.K.ローリングさんが自ら映画用に脚本を書き下ろした「ファンタスティック・ビースト」シリーズの最新作「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(デイビッド・イェーツ監督)が11月23日、新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで公開。米ニューヨークで捕らえられた黒い魔法使いのグリンデルバルドが逃げ出し、魔法界と人間界の支配を企む。魔法動物学者の主人公ニュート・スキャマンダーは、恩師ダンブルドアに「黒い魔法使いを倒せるのは君だけ」と言われ、仲間や魔法動物たちとパリへ向かう。

 アメリカ魔法省に捕らえられていたグリンデルバルド(ジョニー・デップさん)は、欧州移送の際に逃走。英ロンドンに戻った魔法動物学者のニュート(エディ・レッドメインさん)の前に、ホグワーツ魔法魔術学校時代の恩師ダンブルドア(ジュード・ロウさん)が現れる。

 冒頭のスペクタクルなグリンデルバルドの逃走劇からぐっと引き込まれた。ロウさん演じるダンブルドアも「ハリー・ポッターの校長の若い頃はこんな人だったんだ!」と納得の存在感。デップさん演じるグリンデルバルドの邪悪さは加速している。ニュートとティナ(キャサリン・ウォーターストンさん)の関係、ティナの妹クイニー(アリソン・スドルさん)とノーマジ(人間)のジェイコブ(ダン・フォグラーさん)の禁断の愛も進展の兆しを見せるなど、見どころは満載だ。

 ホグワーツ魔法魔術学校も登場し、「賢者の石」を創造したニコラス・フラメル(ブロンティス・ホドロフスキーさん)が姿を見せるなど、「ハリー・ポッター」ファンの心をくすぐる仕掛けも用意されている。

 登場人物の内面を深く描いた分、ダーク感が増し、ぐっと大人寄りのストーリーになった。半面、魔法動物(ビースト)たちも多数活躍するので、子供も楽しめること間違いなし。(りんたいこ/フリーライター)

「ハード・コア」山田孝之主演&プロデュース ロボットを取り巻く佐藤健ら男たちの人生活劇

山田孝之&佐藤健が兄弟演じる 映画「ハード・コア」予告編が公開

 俳優の山田孝之さんが主演する映画「ハード・コア」(山下敦弘監督)が11月23日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほかで公開。山田さん自身が「愛読書」という狩撫麻礼(かりぶ・まれい)さん原作、いましろたかしさん作画のマンガ「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」が原作で、山田さんはプロデューサーも務めた。人間味あふれる超高性能ロボットと、それを取り巻く世間になじめない男たちの友情や鬱屈(うっくつ)、切なくもおかしいユーモアを描いた作品で、山田さん、荒川良々さん、佐藤健さんらが個性的なキャラクターを演じている。

 純粋で曲がったことが嫌いな権藤右近(山田さん)は、怪しい活動家が進める山奥での埋蔵金探しを仕事にし、都会の片隅で細々と生きていた。そんなある日、共に働く牛山(荒川さん)が住む廃工場で、古びた謎のロボットを発見。「ロボオ」と命名してロボットと友情を深めていく。右近の弟で商社に勤める左近(佐藤健さん)は、ロボオが現代科学の水準をはるかに超える高性能であることを突き止め、ロボオの能力を生かしたある提案をする……という展開。

 どんよりと淀んだ空気に覆われた日常の中で、不満を抱え、いら立ちを隠せない右近。底知れぬ迫力を感じさせる鬱屈した右近を、山田さんが見事に演じている。佐藤さんの知的だがどこか冷めきっている左近役も新鮮で、自暴自棄で厭世(えんせい)的なキャラクターをクールに演じ、朝ドラ「半分、青い。」で見せていた律の柔らかな表情とは異なる一面をのぞかせていた。

 右近をはじめ、腐った世の中を悲観している弟の左近、精神薄弱気味の牛山らには笑顔が少ない。シリアスなトーンで物語は進んでいくが、絶妙なバランスで、ツッコミを入れずにはいられないとぼけたユーモアが挿入され、そのギャップに思わず笑いが込み上げてしまう。重要な存在となるロボットは超高性能だがどこか人間味が感じられ、ぶっ飛んだSF要素が加わっていても、違和感なく作品に没頭することができた。(河鰭悠太郎/フリーライター)

「ギャングース」高杉真宙、加藤諒、渡辺大知が社会の底辺でもがく若者を熱演!

高杉真宙、加藤諒&渡辺大知と“史上最弱タタキ集団”に 映画「ギャングース」予告編

 俳優の高杉真宙さん、加藤諒さん、ロックバンド「黒猫チェルシー」の渡辺大知さんがトリプル主演の映画「ギャングース」(入江悠監督)が11月23日、TOHOシネマズ 日比谷(東京都千代田区)ほかで公開。犯罪集団だけを狙って窃盗を繰り返す「タタキ稼業」で過酷な社会を生き抜こうとする少年3人の姿を描く。

 ルポライター・鈴木大介さんの「家のない少年たち」(太田出版)が原案。鈴木さんがストーリーを共同制作、肥谷圭介さんが作画を担当してマンガ誌「週刊モーニング」(講談社)で2013~17年に連載された同名マンガが原作。

 親の虐待を受け、まともに学校へも通えずに少年院で青春期を過ごした情報収集・標的選定担当のサイケ(高杉さん)、工具全般担当のカズキ(加藤さん)、車両・機動担当のタケオ(渡辺さん)の3人。生きていくためタタ(強盗)稼業に手を染める。ある日、半グレ系犯罪営利組織「六龍天」が振り込め詐欺で得た金の隠し場所を偶然知った3人は、組織に身元がばれないようタタキを繰り返すが……という展開。

 林遣都さん、山本舞香さん、金子ノブアキさん、篠田麻里子さん、ロックミュージシャンのMIYAVIさんらも出演している。

 見た目のインパクトもさることながら、主役3人の鬱屈としながらも全身からほとばしるギラギラとした感情が伝わってくる演技が圧倒的。MIYAVIさん演じる六龍天のトップ・安達、金子さん演じるその部下・加藤ら、敵キャラにまで個性豊かなキャラクターがそろう。その演技に生々しさとパワーを感じた。

 少年犯罪に関するルポが原案。友情や成長、カーアクションにバトルと、多彩な要素が散りばめられ、ユーモアを交えながらテンポよく進むストーリーには爽快感すら漂う。もしかしたら身近にもいるかもしれない少年たち……楽しさの裏にちょっとした怖さも感じた。(遠藤政樹/フリーライター)

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