モデルで女優の小松菜奈さんが6月28日、東京都内で行われた映画「渇き。」（中島哲也監督）公開記念舞台あいさつに登場。ヒロイン・加奈子を演じた小松さんは「オーディションのときに監督から『女優をやっていきたいの？』と言われたときは『うーん』という感じだったけれど、撮影が終わってもっといろいろな役を演じたいという気持ちが芽生えた」と語った。共演の役所広司さんや中谷美紀さんら"先輩"俳優から激励を受けると、小松さんは「ありがとうございます」と目を潤ませた。

役者への厳しい指導で定評のある中島監督の作品に「嫌われ松子の一生」以来、8年ぶりに出演した中谷さんは「もう二度と呼んでいただけないと思っていたのでご一緒できて感謝しています」とあいさつ。小松さんが激しい暴力シーンの撮影のときに「監督の優しい言葉にうるっときた」と話すと「（監督は）本当はシャイな方。優しくて弱いところもあって。本当はいい方。私も未熟だったので監督の演出についていけないときは刃向かったりもしていたんだけれど、今思えば温かいご指導をいただいたと感謝しています」と述べた。

映画は、深町秋生さんの小説「果てしなき渇き」が原作。元刑事の藤島昭和が、失踪した娘・加奈子の行方を追う姿を描いている。舞台あいさつには藤島を演じた役所さん、橋本愛さん、中島監督も出席した。映画は公開中。