女優の田中裕子さんが主演する映画「千夜、一夜」（久保田直監督）、10月7日公開）の90秒予告が9月9日、公開された。

　日本全国の警察に届けられる行方不明者の数は年間約8万人といい、「失踪者リスト」から着想を得て、その事象に興味を持ったドキュメンタリー出身の久保田監督が青木研次さんのオリジナル脚本で映画化。尾野真千子さん、ダンカンさん、安藤政信さんらも出演する。

　夫の帰りを待ち続ける登美子を田中さん、登美子とは対照的な女性・奈美を尾野さん、登美子に思いを寄せる漁師の春男をダンカンさん、失踪した奈美の夫・洋司を安藤さんが演じる。

　予告は、突然失踪した夫の帰りを30年にわたり待ち続ける主人公・若松登美子（田中さん）が、カセットテープに録音された若かりし日の自分と夫の初々しい会話を何度も巻き戻し、聴き入る姿から始まる。漁師の春男（ダンカンさん）は、そんな登美子に思いを寄せ続けるも、「人助けのために一緒になろうとか考えてるの？」と冷たく突き放されてしまう。そんな登美子のもとに、2年前に失踪した夫を捜す奈美（尾野さん）が訪れる……。後半には、「若松さんは夢の中にいるのよ」と激昂する奈美や、「まだ待ってるのか、あいつのことを」と必死に語りかける春男の姿も収められている。