BS11の報道番組「ウイークリーニュースONZE」のビジネス情報コーナー「BizBuz」では、「使ってみよう？！

国際宇宙ステーション！」と題して、「国際宇宙ステーション（ISS）」を民間企業がどう活用しているのかを紹介した。

2008年から、イベントも含めて商業活動など独自の目的で、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟を有償で利用できるようになった。実験棟では、医薬品や半導体、エネルギーなどのさまざまな先端技術の実験が行われている。

その一つに中外製薬が3月から、「高品質タンパク質結晶生成実験」に参加。実験は、新薬開発に必要となるタンパク質の高品質な結晶を生成し、その精密な立体構造データを取得するのが目的だ。地上では重力のため、結晶を生成する溶液に対流ができたり、

沈殿したりして、結晶が成長する際にゆがみが出る。宇宙ステーションでは、重力によるゆがみがなく、不純物の濃度が下がって、高品質な結晶が得られる。今回の実験は、3月26日に結晶化を目指すタンパク質を乗せたソユーズが打ち上げられ、若田光一宇宙飛行士が担当する。

もう一つ、ヤクルトがJAXAと宇宙での乳酸菌の効果を検証する共同研究を始めた。国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士に、乳酸菌「ラクトバチルス

ガゼイ

シロタ株」を約1カ月間、継続的に摂取してもらい、血液などを採取し、地上に持ち帰って解析する。宇宙空間は、無重力で閉鎖され、放射線の影響もある過酷な環境で、免疫力や骨密度の低下、筋肉の萎縮などが起こるため、JAXAでは乳酸菌など腸内環境を改善する微生物の宇宙食への活用を検討しており、腸内菌の研究のノウハウを持つヤクルトと研究を始めた。

放送時間：BS11毎週日曜日 午後6時00分～6時55分

キャスター：

元村 有希子（毎日新聞科学環境部編集委員）

黒塚 まや

コメンテーター：

二木 啓孝（BS11解説委員）

BizBuzコーナー

出演：猪狩 淳一（毎日新聞デジタル）