女優の小松菜奈さんと俳優の菅田将暉さんのダブル主演で、ジョージ朝倉さんのマンガを実写化した映画「溺れるナイフ」（山戸結希監督）の特別映像が26日、公開された。映画のプロローグで、ピンクのワンピース姿の小松さんと白いシャツ姿の菅田さんが海に飛び込み、菅田さんが小松さんののどに触れながら溺れていく鮮烈なシーンが収められている。原作の単行本初巻の第1話に登場する場面で、小松さんが語るナレーションも原作から引用している。

　映画は、2004年10月～13年12月に月刊マンガ誌「別冊フレンド」（講談社）に連載された同名マンガが原作。全17巻で累計発行部数は170万部を超える。東京で雑誌モデルをしていた夏芽（小松さん）は、父親の故郷に引っ越し、刺激がない田舎町での暮らしに落胆するが、先祖代々の土地を守る神主一族の子孫で跡取りの航一朗（菅田さん）に出会う……というストーリー。夏芽と航一朗のクラスメート役で、アイドルグループ「ジャニーズWEST」の重岡大毅さん、上白石萌音さんが出演している。

　山戸監督は、同作に衝撃を受けたといい「中学生のころからリアルタイムで読んできて、一緒に生きてきたみたいでした」と語り、「『溺れるナイフ』をそのまま再現するような実写映像化は、確かに不可能かもしれないと思いました。それでも、未来の誰かの血肉にしてもらえるような、かけがえのない青春映画を作るなら可能性は多いにあると思いました。この時代から、一緒に生きていきたいと女の子が思いたくなる、今この時代に生まれるみずみずしい映画として育っていってほしいです。全国の女の子に溺れてもらいたいです」とメッセージを寄せている。

　映画は、11月5日から公開。