俳優の杉咲花さんが主演を務める映画「ミーツ・ザ・ワールド」（松居大悟監督、10月24日公開）のキャスト陣が発表され、お笑いコンビ「令和ロマン」のくるまさんが映画初出演を果たしていることが明らかになった。杉咲さん演じる由嘉里が合コンで出会う男を演じる。

　くるまさんはこのほど公開された本予告映像にも登場。韓国料理屋で由嘉里（杉咲さん）が突然立ち上がり「私は腐女子です」と奥山譲（くるまさん）に打ち明けるシーンから始まる予告編は、由嘉里がある日迷い込んだ“ワンダーランド”歌舞伎町で美しいキャバ嬢・ライと出会ったことをきっかけに、全く異なるさまざまな人々と出会い、少しずつ自分を受け入れていく様子が描かれている。

　原作は、芥川賞作家・金原ひとみさんが第35回柴田錬三郎賞を受賞した小説「ミーツ・ザ・ワールド」。歌舞伎町を舞台に、擬人化焼き肉マンガ「ミート・イズ・マイン」をこよなく愛するも自分のことは好きになれない27歳の主人公の新たな世界の出会いを描いた作品で、金原さんの小説の映画化は、第130回芥川賞を受賞したデビュー作「蛇にピアス」以来、約17年ぶり。

　映画で杉咲さんが演じるのは「ミート・イズ・マイン」に全力で愛を注ぐも、自分のことは好きになれず、仕事と趣味だけで生きていくことへの不安と焦りを感じる主人公の由嘉里役で、希死念慮を抱えた美しいキャバ嬢・ライを南琴奈さん、既婚者で不特定多数から愛されたいホスト・アサヒを板垣李光人さん、人が死ぬ話ばかりを書いている毒舌な作家・ユキを蒼井優さん、街に寄り添うバーの店主・オシンを渋川清彦さんが演じる。

　さらに、由嘉里（杉咲さん）が敬遠する母親役を筒井真理子さん、由嘉里が合コンで出会う男・奥山譲役を映画初出演となるくるまさんが務める。由嘉里の同僚役として加藤千尋さん、和田光沙さん、ライと関係が深い人物として安藤裕子さん、中山祐一朗さん、アサヒの同僚として佐藤寛太さんが出演する。

　また、作中のマンガ「ミート・イズ・マイン」のアニメ化作品に、村瀬歩さん、坂田将吾さん、阿座上洋平さん、田丸篤志さんら人気声優が出演しているほか、主題歌・音楽を人気バンド「クリープハイプ」が担当していることも明らかになった。